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獣医師広報板のキャラクター:ココロちゃんてんかんってどんな病気?
文章:saito(獣医師)
初出:2002/06/10
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脳はたくさんの神経が集まって、それぞれが細かい役割分担をしながら機能しています。
その神経の一部が異常に興奮してしまい、体の一部がけいれんする、意識を失う、泡をふくなどの症状を繰り返すものを「てんかん」と呼びます。
時には突然攻撃的になる場合もあります。発作は突然起こるものや、ふるえなどの症状のあとに起こるもの、短時間でおさまるものから、長時間つづくものまで場合によって様々です。

原因はあるのですか?
脳の神経に異常をおこすようなウイルス・寄生虫の感染による脳炎の後遺症、頭部への外傷、腫瘍、ある種のビタミン不足によって起こることもあれば、遺伝的な原因によって発症することもあります。
また、こういった素因をもつ動物がストレスなどに反応して発作を起こすこともあります。

診断はどうやってつけるのですか?
人間では脳波やMRIで脳の機能を測定しますが、動物の場合は安静にしたまま起きた状態での検査をすることが難しいため、飼い主さんへの問診が中心となります。
しかし、飼い主さんがあわてていて診断に必要な情報が得られないことも多いので、発作が起きたら発作が起きる前の状況や発作の持続時間、発作中の様子などを冷静にメモをとるようにしましょう。
できるだけ正確な診断を得るためには、発作の様子をビデオカメラで撮影したものを持参するのが最も良い方法です。

どんな治療をするのですか?
ウイルス感染や寄生虫、脳腫瘍などの原因がある場合にはそれを取り除く治療が中心になりますが、脳炎の後遺症によるもの、遺伝によるものなど原因を除くことができない場合には薬で発作をコントロールすることが中心になります。
この時には抗けいれん薬を使いますが、これは脳に作用する薬ですので、ぼんやりする、ふらつくといった副作用がでることもあります。症状のコントロールと副作用のバランスを取りながら薬の種類や量を調整していく必要がありますので、症状や動物の様子をよく観察しながら主治医の先生とよく相談して治療にあたってください。
症状が改善すれば薬の量を減らしていき、完治すれば薬の必要がなくなることもあります。
とはいえ長期にわたって薬をのませなくてはいけないことがほとんどですので、信頼できる獣医さんと二人三脚で頑張ってください。

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