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獣医師広報板のキャラクター:ココロちゃん動物実験の実習など、生き物を殺さずに獣医師になれませんか
文章:Big 1(獣医師)
初出:2003/06/16
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あなたは、なぜ獣医師になりたいのか
みみさんの6月8日付けの投稿を読んで、小学生か中学生ぐらいの子が投稿したのだと思いましたが、過去ログをみたら24歳の方だったのですね。
では、最初におたずねします。あなたは、なぜ獣医師になりたいのですか。
もし「動物のために働きたい」「動物を救いたい」というのがお答えなら、獣医師なんかにならずに、起業家になってビル・ゲイツのように莫大な資産を持つことを真剣に考えてください。
そうすれば膨大な資金にものを言わせて、動物のためのサンクチュアリを作ることができるかもしれません。
あるいは政治家になって、自然保護や動物愛護運動に取り組むというのも一手かもしれません。
誤解されている方が多いのですが、獣医学という学問、獣医師という資格は、動物のためにではなく、人のためにあるものなのです。
獣医学と獣医師が関わる職域の大半は、人の健康を守るための仕事であり、人のために動物を利用する仕事なのです。
(その仕事の中において、無益な殺生や動物虐待を防止するのも獣医師ですけど)
医師が直接的に人の健康を守るとすれば、獣医師は間接的に人の健康を守るのが本来の使命なのです。
これは小動物臨床に携わる(すなわち街の動物病院の)獣医師も同じです。
伴侶である動物のケア、ズーノーシスコントロールなどを通して、飼い主さん達の心身の健康に貢献していると考えられるからです。
ですから、医学教育や研究に動物が使われるのと同様に、獣医学教育や研究に動物が使われてきたことになんの矛盾も無いのです。
逆に言えば、獣医学分野で動物を使っているなら、医学分野で人を使えという結論にはならないのです。
さて、動物実験の是非については、過去に何度も書いてきたので、ここではあえて触れません。
しかし、私は、自分の大事な患者に、最低限の毒性試験もされていないような薬を投薬する気にはなりません。
ところで、あなたは「何故、人を殺してはいけない」に本気で答えを必要としていますか?
もしそうであるなら、獣医師を志す前に、お近くの僧堂や教会に行かれた方がいいのかもしれません。

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犬と麻薬のはなし−麻薬探知犬の活躍−第四版2022/02/23公開

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