意見交換掲示板過去発言No.0000-201009-3
Re5:獣医師がホメオパシーを用いる問題性について |
投稿日 2010年9月4日(土)08時30分 投稿者 くみやん
リンク先の件で、お手数をかけてすみません。 まず、誤解の無いように書きますが、日本学術会議会長談話は一番最初の投稿でリンクした資料の通り、書物の規制までは言及しておりません。医療従事者がホメオパシーを治療に用いることは厳に慎みなさいと進言しているのみです。 ホメオパシーの解説につきましても、そのリンク先の資料に会長談話に続いて説明資料があります。(談話も含めて全12ページ) ホメオパシーについては、あまりこれまで聞いた事の無い方々にはあまりピンと来ないかも知れません。ホメオパシーは200年前に西欧諸国で流行した民間療法で、その根拠が科学的に否定され、また治療効果についても詳細な検討が行われてきましたが、日本学術会議の説明にある通り「効果無し」という判定が既に下されており、改めて厚生労働省で効果の有無の検討を税金を使って始めるのは無駄遣いと言えると思います。また、世界各地でホメオパシーでの治療に頼ったことによる多数の犠牲者が報告されてもいます。 日本では10年ほど前がホメオパシー普及団体が次々と設立されて本格的に導入され始めましたが、日本でもK2シロップ不投与事件などの犠牲者が出ていることが把握されています。日本では医療への侵入経路として特に助産師と獣医師がホメオパシーのターゲットになっている様子です。ペットと飼い主の健康を守る為に、ホメオパシーに関して参考になりそうな情報を提供いたします。 このホメオパシーを巡る問題についての解説として、シノドスブログに掲載された大阪大学の菊池誠先生の記事を紹介します。 ・ホメオパシーをめぐって(1)〜(3) 菊池誠 http://synodos.livedoor.biz/archives/1489733.html http://synodos.livedoor.biz/archives/1489736.html http://synodos.livedoor.biz/archives/1502674.html 日本での被害例として、悪性リンパ腫で今年5月に亡くなられた方の例です。 ・「あかつき」問題を憂慮する会 http://www012.upp.so-net.ne.jp/mackboxy/Health/ また、moon-3さんのブログでも被害例が紹介されています。 ・ホメオパシーによって壊れた家族の実態。 http://ameblo.jp/moonsun3/entry-10637048434.html それと、内科医であるNATROMさんのブログもこれと併せて紹介します。 ・ホメオパスの成功体験が悪性リンパ腫を見落とさせた http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20100830 以上のリンク先は、全て著者の承諾を得ております。 参考図書としてはサイモン・シン&エツァート・エルンスト著『代替医療のトリック』(新潮社)がお勧めです。それと、ホメオパシー医学協会が出した日本学術会議会長談話への反論に関しては最初の投稿で紹介しましたkikulogなどの情報を参照して下さい。 尚、これらの情報に対する反論などでこの掲示板が荒れることを心配しておりますので、もし何かありましたら私も別名で参加しておりますkikulogの方で議論に応じたいと思いますので宜しくお願い致します。 健康食品などのTV宣伝も頭が痛いですよね。個人的体験談を全面に押し出しているけど、客観的なエビデンスはどうなのよ?って、いつも突っ込みたくなります。 長文となり、失礼致しました。
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