獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-201009-67

Re3:猫の歯石取り
投稿日 2010年9月25日(土)14時40分 投稿者 プロキオン

>一般に歯石取りと言った場合、標準的な手順として必ずしも磨く事が含まれているわけではなく、

これは、病院次第ではないでしょうか。磨いている病院もあるし、磨いていない病院もありますし、磨いているといっても形だけで磨けていない病院もあるでしょうし。
あるとき、犬が涎をたらしてフラフラしているという相談を受けたことがあります。結論とすれば、歯石取りをお願いして夕方迎えにいったら、そのような状態だったということのようです。
歯根の処置もポリッシングも、きちんとやるとどうしても時間がかかるものです。この程度でよかろうが施術者によっても異なります。そこの病院では、忙しかったのか迎えにくる直前の処置となってしまって、鎮静や麻酔が抜ける前に犬を帰宅させてしまったということになります。本来であれば、帰宅させてもよい状態になってからというか、帰宅させる時間に併せて処置するべきでした。
これは、避妊や去勢手術においても同様な事が言えると思います。依頼した方にしてみれば、同じ事を頼んだつもりでいても、内容は病院ごとに異なっています。
ですから、依頼する病院がどのような方針でいるのか、どこまでを処置としているのかを確認して、それに応じて依頼すればよいのだと思いますよ。

>時間や費用の点を納得ていればやったほうがいい、逆に言うと磨いたほうがベターだけれどそれほど必要性としては高くないというか、やらなくともそう気にすることはない程度という理解でよろしいでしょうか。

先日も申しましたようにやるかやらないかであればやることの方が望ましいのですが、形だけのポリッシングで料金が高くなるのよりも、そこまで実施している余裕がないと正直に話されるのであれば、その方がましということです。磨いてありますといいながら、すぐに歯石がついてしまうのでは意味がありません。また、歯石の再付着があるのは、磨いてあってもなくても、起きうることです。その間隔の差でしかありません。その間隔の差とでもいうべき時間をどれだけに評価するかということなのです。

要は飼い主さんがどこまで望んでいるかであり、それに応えてくれることができる病院であるかにつきます。ですから、飼い主さんと病院で相談して決めていただくのでよいのではないかと思います。
実質的な内容が伴っていなければ、意味がないであろうというのが私のレスの主旨になります。

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