意見交換掲示板過去発言No.0000-201010-7
Re5:子犬の食欲不振 |
投稿日 2010年10月7日(木)10時56分 投稿者 けりーずはうす
獣医師の立場として。 ブリーダーさんの「1週間はケージから出さないで」というお願いは 普通のことのように受け取ります。 子犬のストレス性低血糖症は、ほとんどが新しい環境に変わって1週間以内に起こるからです。 子犬にとって環境が変わるストレスは想像よりも大きいことが多く そのために子犬はやや興奮状態となります。 「あれ?ここはどこ?この人たち誰?ママはどこ?ここは安全?」こう思ってることでしょう。 必要な睡眠を取らずに、家の探索行動をしたくなるのですが これをそのまま受け取り、長く遊んでしまうと子犬は突然に食欲が低下し 下痢や嘔吐などの症状からぐったりと意識を低下させてしまうこともあるのです。 もちろん、世に出ている子犬の数からすると、この病気で来院する子犬の数は大変少ないものですから 全ての子犬がなるわけではありませんが、この病気は死に至る場合もあります。 子犬を迎えて一番楽しい時期に、すぐに子犬が亡くなってしまうのは飼い主さんにとってつらい経験となりかねません。 では、すべての飼い主さんに予防策としてこのようなアドバイスをなさるということになるでしょう。 次に、食事量についてですが、現在は「食べたいだけたっぷりと」という概念はなくなっています。 「成長に見合った体重分を与えましょう」となっております。 特に生後4か月からはぐっとカロリーを落とし、少しやせている程度に成長をさせます。 こうすることで、骨、筋肉はバランスよく成長し、また肥満予防となり 成犬になってからの様々な病気の予防とつながって寿命も延びるというデーターが出ておあります。 プードル種はよくジャンプをしますね。 この時に筋肉に見合った体重をしていなければ、膝蓋骨脱臼や靭帯を痛めるなど 関節疾患を誘発してしまう危険性があります。 フードの袋の裏には体重に見合った量が書いてあるはずです。 1週間ごとに体重を測り、その体重分を与えていくのをお勧めいたします。 また、ジャンプはなるべくさせないようにしていきましょう。 ジャンプしているときに見たり、触ったり、声をかけることがご褒美となり ジャンプの回数を増やします。 ジャンプをしたい欲求は抑えられませんが、ジャンプをしてもこれらのご褒美がなければ 回数はぐんと減るはずです。 この見ない、触らない、声をかけないを継続していけばよいと思います。
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