意見交換掲示板過去発言No.0000-201212-2
Re:僧帽弁閉鎖不全症 3歳 ポメラニアン |
投稿日 2012年8月8日(水)11時06分 投稿者 けりーずはうす
レスが遅くなりましたが。 順を追って質問にお答えしますね。 @1ヶ月前の手術時の健康チェックで心雑音が聴診できたかどうかは 聞いたものでなければわからないですね。 しかし、日常的に予防接種などで聴診した時には問題なくても 数ヶ月の間に呼吸困難で診察するほど進行していることは珍しくありません。 健康診断もどこまでなさっていましたか? 私であれば、3歳と若いのであれば血液検査と聴診までで、レントゲンや心臓のエコー検査を勧めることはないと思うのです。 であればなおのこと、聴診したものでなければ雑音の有無はわかりません。 Aこれも、先天性、つまり生まれた時から持っていたかどうかは診察したものでなければわかりませんね。 確かに、3歳でこの病気に罹患するのは早いということは言えます。 我々がよく診察する小型犬の僧帽弁閉鎖不全症は老齢性疾患の一つなので はやくて7−8歳から診察するということが多いです。 しかし、なかには遺伝的に早い段階でこの病気に罹患する犬種もおります。 暑さがこの病気の原因か、というご質問については否、という答えです。 しかし、心疾患を患ったなら暑さや肥満には十分に気を付けなくてはなりません。 肥満については、色々述べなくても理由は想像がつきますね。 獣医師が体重を落としたほうがよいと判断しなたら、そのようにしていくほうがいいでしょう。 暑さについては、できれば犬のいる場所に温度、湿度計を常備なさり 犬の快適に過ごせる環境を探していただくといいでしょう。 ポメラニアンのように毛量の多い犬種は、日本の高温多湿の環境は過ごしにくいものです。 サマーカットを十分に利用し、犬が睡眠を十分に取れるような状況を作り出すほうがいいでしょう。 人は快適だと思っていても、犬にはそうではないこともあるかもしれません。 ハアハアと言わずに熟睡できていれば、快適な温度ですが、横になってもすぐに寝場所を変える場合は、暑くて眠れていません。 この場合は適温を探してあげてください。 B運動は、激しいのはいけませんが適度なものは初期の段階であれば問題ありません。 これも、少し歩けば咳が出るような状況の時は控えなくてはいけなくなります。 また、若い犬の場合走りたがる場合があります。 この時は、倒れるようなことがなければ無理に止めなくても良い、としております。 苦しければ走るのを止めるでしょう。 しかし、その時に人が一緒になって興奮を助長する動きは控えていただきます。 ボール投げなどです。 犬が自主的に走って、自主的に止めるのがいいですね。 この時に人は声をかけたり(止めなさい、でも)止めさせようと触ったり抱っこしたりするのは 興奮を助長させる場合もありますので、控えましょう。 3歳と若いのですから、心臓病専門をもった大学の付属動物病院などにセカンドオピニオンを求められてもいいと思います。 しかし、緊急の場合の対応などは、主治医の先生にお願いしたほうがよいのですから 日常的なケアーは主治医の先生にお願いするほうが理想的な形だと思います。 その場合は、お聞きになりたいことなどをしっかりメモ書きなどになさると 質問なども整理できていいでしょうね。 お大事になさってくださいね。
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