あの日、モルとくろが頑張って応援してくれたお陰で、
夜になったらしろが元気になっていたんだよ。
自分から洗面器に入ってきたり、ご飯ももりもり食べたり。
本当は早退して病院につれていきたかったのだけど、その日は予約が一杯で
仕方なく、土曜の夕方に予約をとった。
でも、それも必要なかったかな、なんて思えたくらい元気になったの。

でも次の日のお昼には、全然ご飯をたべなくなってしまった。
予約していた病院につれていったら、鼓脹症だって。
予断を許さない状況だって。ちょうどいい量のご飯をあげて、
具合がよくならなかったら、明日にでも注射しにおいでって。

いままで、明日にでも来いなんて言われたことなかったから、
ちょっと不安になった。

うちに着いたとき、しろは鳴かなかったんだよ。
いつもは、うちに着いたのが嬉しいのか、ママの元にはやく行きたいのか、
うちが近づくだけでプイプイ鳴くのに、
いまから考えたら、お腹が痛くて、そんな余裕なかったのかもね。

お水も、大好きなアイソカルも、ペッツカロリーも受け付けなくなった。
生搾りリンゴも全然だめだった。

だんだんと動きが鈍くなっていって、
体温も下がってきて、
最後は抱っこして暖めた。

息がゆっくりになっていったの。
くろの時は、本当に息が荒くなったから、そうなることを覚悟していたのだけど、
どんどんゆっくりになって、
しずかになって、
とっても小さな声で、クーと言ったように聞こえた。
それきり、しろの呼吸はとまってしまった。
本当にゆっくりゆっくり。
正直なところ、正確にはいつ止まったのか判別できなかった。

やすらかな眠りであれと願うしかない・・・

実は、あの日は私の誕生日だった。
もしかして、しろにとって本当はあの日が最期の日ったのかも知れない。
気遣いのモルモだから、無理して一日頑張ったのかも知れない。
最後にとっても暖かい誕生日プレゼントをくれたのかも知れない。

昨日、しろは煙となって空に上っていった。
虹の橋のたもとには、無事に着いただろうか。

もし、しろに会えていたら伝えて。
ありがとうって。
生まれてきたときは、正直驚いたけど、会えてよかった。
うちの子になってくれてよかった。
本当にたのしかったよって。

ちょっと泣けてくるから、しろへの手紙は後で書くね。
しろをよろしく。

ひとりぼっちになったママを見守って下さい。