寒さも厳しさを増すばかりの今日この頃、そちらではいかがお過ごしでしょうか。空の上へと旅立ったとよく表現されますが、上空はさぞかし気温も低く寒さも格別なことでしょう。そちらは寒くはありませんか。暖かく過ごせていますか。痛みや苦しみとは無縁ですか。糖尿病のせいで小出しにしか食べられなかったご飯も、お腹一杯食べられてますか。お仲間と喧嘩なぞしていませんか。気になることは尽きません。
一緒に過ごした期間は僅か一月でしたね。そのくせ元いた猫よりも私になつき、甘え、どちらが先住猫か分からない程でした。その人懐こさで、そちらでもみんなに可愛がってもらっているといいのですが。
糖尿病のあなたを家族に迎え入れると決めた時に、お別れが他の子より早いことは覚悟していました。ですがあまりにも早すぎるお別れに、しばらくは泣き暮れて過ごすことになりそうです。嘘です。きっとたまに枕を濡らす程度です。
自分がもっとちゃんと見てあげていたら、もっと早く病院に連れていってあげてたら、むしろ、我が家に迎え入れたりしなければ、あなたはまだ生きて、長い尻尾を揺らしながら散歩でもしていたんじゃないかと思うと後悔ばかりです。何もしてあげられなかった。全て思い出せる程度しか一緒にいられなかった。本当に申し訳なくて、自分が不甲斐なくて情けないばかりです。
前を向くのにはまだ時間がかかりそうですし、王子のことを忘れるとなると半世紀くらいは時間が要りそうです。これから先家族が増えようと、きっとこの寂しさはずっと引きずるのだと思います。
今はあなたがもう苦しんでいないことを只々祈るばかりです。願わくば、一度だけでもいいので化けて出てきて下さい。怨み辛みの結果呪いに来たんでもいいです。お前のせいだと罵ってくれたっていいんです。今メンタルトイレットペーパー並なので出来れば優しめだとありがたいですが、死に目に間に合わなかったダメな飼主の別れの言葉を聞いてくれれば来てくれる理由なんて何だっていいんです。
どうか早めに夢枕に立ってくれることを願っています。

馬鹿でダメな飼主より。