7年前庭に紛れ込んできた小さなまゆこ。男の子だった。その日以来家族となり、幸せな日々だった。いつも一緒に寝て、私の側によりそってくれていた優しいまゆこ。消化器科系のリンパ腫で、抗癌剤は効果は期待できず、緩和治療を選択した。あと１ヶ月くらいだろうと言われ、その日から注射や、点滴などの治療を辞めた。飲み薬だけにして、わずかな希望をかけてサプリメントを。何とか口からフードを食べさせようと、ペースト状態にして、シリンジにいれて頑張った。食事は苦しかったろうね、ずっと私の寝床の中で寝かせ、夜は抱きしめて眠った。5キロ以上あった身体が段々と痩せていくのが辛く、泣きながら眠った。とうとう自力で歩けなくなったときはもうお別れも近いと認めざるを得なかった。いっさいの治療をしなかった後悔がないわけではない。しかし治ることはなく、僅かに命が延びる程度の治療はまゆこのストレスになるだけ。苦しむ様子も痛みもなさそうで穏やかに過ごし、それだけが救いだった。
真っ白い毛並みに、頭と尻尾が黒く、眉毛が一本。可愛い大きな瞳。もう開くことはない。病院の先生の言ったとおり１ヶ月を過ぎ三日目の12月22日、二度と戻れない所へいってしまった。永遠の命はないけれど、せめてもう少し一緒に暮らしたかった。まゆこ7年間ありがとう。まゆこのいない寝床は寒い。あの温もりが恋しい。
生まれ変わってまたもどっておいで.