現地はひじょうに逼迫しておりますので、個別の救護要請は遠隔地からでは届かないと考えられます。また、人命の救護や亡骸の回収作業にあたっている救護隊の方々にこれを依頼するのは、酷であると思います。
動物関連の救護を担当する組織も、すでに先遣隊が現地に赴いているような話も耳にはとどくようになってきておりますが、この方達にしても平常は普通の仕事をされている方達で、日常生活を放り出して現地入りしています。今は、とにかく現地でどこに何が起きているを把握して連絡を入れてくるのが精一杯のことと考えられます。被災地は東北の各県にまたがっており、救護個体を抱えたままでは、本来の活動目的にも支障が及びます。

テレビに放映されていたのであれば、取材クルーがいるわけですし、その近くに人間の避難所もあるかと思います。現場の取材クルーがどのように受け止めてどのように現場で対応されたかにおまかせするしかないのではないでしょうか？
今は、何よりも被災された方達の人命救助が優先されますし、避難所にいる方達への救援も必要です。避難所や取材クルーに余裕があれば、適切な対応がとられていることでしょう。
そして、今、遠隔地より特定の個体の救護に赴くというのは、むしろ控えるべきことかと考えます。実際、岩手県などでは、連絡のつかない獣医師が何名もおり、その安否が気遣われております。現地での受け入れ態勢を整えることができない段階ですので、今は、現地入りした者達からの連絡をまって、救護体制の構築を図る必要があります。より、多くの命を救うということは、そういうことが必要となります。