災害と動物掲示板過去発言No.0700-201104-160
肉用牛だけでなく、乳牛もいる |
投稿日 2011年4月15日(金)11時30分 投稿者 プロキオン
4月12日付けで私は、「牛達を収容するには」の記事を書きました。その中で触れているのは、肉用牛である黒毛輪種についてでした。畜舎から解き放たれて、彷徨っているのは肉用牛です。では、酪農家で飼育されている搾乳牛は、どうなっているのでしょうか? おそらく、搾乳牛は飼い主さんとともに牛舎にいるのではないでしょうか。それはなぜか、搾乳牛は乳汁を搾らなくてはならないからです。 搾乳牛は、育成牛や乾乳期の牛を除いて、毎日乳汁を搾らなくてはなりません。搾らないで放っておくとどうなるかという乳房炎に罹ってしまいます。1ヶ月も放置しておけば、搾乳牛であれば、みな乳房炎となって駄目になってしまっています。仮にそこまでいっていなくても搾乳牛としては存在価値のない状態に至ってしまっているはずです。飼い主である酪農家が牛を守ろうとすれば、毎日、搾り続けるしかありません。 避難勧告であろうと避難指示が出されようとも、毎日、搾り続けるしかありません。そうやって搾り続けている牛乳すら、出荷することができずに廃棄されています。その心中はいかばかりかと思います。 肉用牛なら、放牧区に入れておけば済みますが、搾乳牛は、毎日乳汁を搾らなくてはなりませんから、同様とはいきません。 でも、現時点で飼料の配給が充分とはいえない状態なのですから、「強制乾乳」にもっていって、搾乳牛も避難させるべきではないかと私は考えます。原発の事故レベルはレベル7にまで引き上げられてしまいました。これは、今後も漏出してくるであろう放射能の量も勘案されているのではないかと考えられます。農家が現地に踏みとどまっていたとしても、どうにかできるというレベルのものではありません。 乾乳期に移行させうる牛は、強制的にでも乾乳させましょう。そして、牛も県内の飼い主さんが通うことが可能な安全圏に避難しましょう。そうでもしない限り、飼い主である酪農家も避難できないと思います。 肉用牛も搾乳牛も、かなりの頻度で廃用とせざるをえない可能性が高いのではないかと私は考えています。でも、助ける事ができる可能性のある牛達もまたいるのではないかと思います。様々な制約はあっても、その中でどのようにしたら良いのかを考えなくてはならないのだと思います。
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