災害と動物掲示板過去発言No.0700-201104-167
Re4:肉用牛だけでなく、乳牛もいる |
投稿日 2011年4月15日(金)19時00分 投稿者 プロキオン
あ、雄だからというだけでもないのです。 搾乳牛でも、分娩しないと泌乳は開始されませんから、必ず種付けをしなくてはなりません。そうすれば、約280日ほどの妊娠期間を経て分娩となります。このときに生まれてくる性比はだいたい1:1となります。50頭の乳牛を飼育している酪農家でも、雄子牛を出荷してしまったとしても、毎年25頭の雌牛が増え続けていってしまうことになります。 酪農家とすれば、そういう経営を圧迫するような飼育はできません。搾乳牛の後継となる育成候補の雌牛はせいぜい1年に2〜3頭いれば、事は足りるでしょう。(肥育素牛としても販売価格というのも、酪農家にとっては重要な収入源ですから) ですから、これだけ多数の牛がパドックにいるというのは、肥育素牛であることになりますし、また、牛舎に搾乳用の設備が一切見えません。搾乳牛特有の大きな乳房をもっている牛もいませんし、牛自体も若いですよね。 一番の理由は、牛舎構造が肥育牛のものだからです。 搾乳牛は、先に書いたように酪農家が乳汁を搾り続けているのではないかと思います。朝晩と搾り続けないと乳房炎で駄目になってしまうというのが乳用牛です。だから、牛を生かしておこうとするのであれば、踏みとどまって搾り続けないとならないのです。 けれども、原子炉の安定にはまだまだ相当に時間が必要ではないかと考えられます。はたして、いつまで酪農家も牛も頑張る事ができるのだろうかという思いがよぎります。 もとより酪農家は1年中休み無しの仕事です。ですが、餌の配給どころか人間の食べ物さえろくろく届かないこともあります。誰も替わってくれることなく、先が見えない中で絞り続けないとなりません。いえ、トンネルの出口は誰よりもわかっているのかもしれません、ただ、黙ってその方向に進むのを良しとしていないのではないかと想像しています。 最後まで乳汁を搾り続ける事で酪農家としての矜持をしめしているのかもしれません。
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