災害と動物掲示板過去発言No.0700-201104-216
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投稿日 2011年4月22日(金)05時34分 投稿者 ペット防災ネットワーク
わんちゃんさんの考えが甘いとは思いません。が、誰もが犬をいちばん大切大切とは思っていない、人それぞれ犬への気持ちは千差万別なんだという事実をスタート地点にする必要があると思います。 捨てられた犬、事情があって泣く泣く手放された犬、勝手な都合でもういらないと見放された犬、そういう犬たちの譲渡活動を私はしています。 たくさんの人が「犬を飼いたい」とやってきます。どの人も犬は嫌いではない。でも、なぜ飼いたいのかの理由はさまざまです。 犬は家族だからいて当たり前という人、犬のいない生活は考えられないという人、犬は人生のパートナー、そういう人ももちろんいますが、自宅の泥棒よけに番犬してくれればいいだけという人、畑に猿や猪がくるからガードマン代わりに畑に置いて餌だけやればいい犬がほしいという人、世話が面倒だから反対なんだけど子どもが犬を飼いたいって言うからの人、白は汚れが目立つからイヤ、黒は暑苦しいからイヤ、毛がたくさん抜けるのはイヤ、鳴くのはイヤ、歳をとったのはイヤ・・・だったら、ぬいぐるみでも買えば?の人のほうが圧倒的に多い(苦笑) 流行の去った犬種、高齢になって弱ってきた犬、繁殖用の廃棄犬、不要品の犬が次々と見捨てられて私のところへ来ます。その現実を受け止めていると、犬への気持ちや価値観が人によってこんなにも違うのかと思い知らされます。 それが顕著に表れるのが災害時です。犬は家族、なにがあっても守る、ほかのなによりも大切、そう思っている飼い主さんは声を上げるし行動する、でも、そこまでの想いが犬にない人は声を上げないし行動しないのです。「情」の部分では心残りや後悔があっても、犬ではないほかのことを優先するまたは優先せざるをえない、できることなら命は助けてやりたいけれどしかたないんだとあきらめる、犬なんかもう飼ってられないと割り切る、被災者には被災者の事情や都合や感情や迷いや覚悟がある。それを尊重しなきゃいけないけれど、手助けできることで被災者の迷いが消えて苦悩が少しでも減らせるなら手助けしたいし、結果それが「犬っていいもんだなぁ」になればこの国の動物事情は確実によくなっていく、これが私が防災・減災に取り組んだ動機です。 犬だけ助けるのは簡単。連れてくればいいんだから。でもそれではこの国はよくなっていかない。逆に悪くなる。無責任飼い主を増やす。飼い始めた以上は最期まで飼うという基本を、たとえ災害に遭っても貫いてほしい。だから、そのためのサポート体制を整えてきました。 国をよくするとかサポート体制とかずいぶんと偉そうなデカイ話ですが、自分が住みたいと思う国になってほしいのと、自分が被災者になったときに助けてほしいのと、きっかけは自分と自分の犬猫たちのためというごくごく個人的な願いです。 飼い主さんの事情を無視して、飼い主さんの気持ちを理解せず、犬猫だけ助け出してそれでよしの人は嫌いです。公園の餌やりさんと同じ。
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