災害と動物掲示板過去発言No.0700-201105-24
放射能の拡散 |
投稿日 2011年5月19日(木)10時46分 投稿者 プロキオン
これは直接動物に関わっているということではないので、この掲示板に書いて良いのかどうか迷うところなのですが。 ホウレンソウやお茶等からの放射性物質の検出だけでなく、東北・関東8県の牧草からも検出されています。牛の飼料として牧草を給餌すれば、内部被ばくとなって、牛乳や肉が出荷できなくなるので、これらの県では牧草を給餌しないようにと農家に通知が出ているようです。 農業だけでなく、漁業被害も茨城県漁協が東京電力に請求した3月分だけの金額でも大変な金額になっています。 私は、当初、ミネラルウォーターが飛ぶように売れてしまっていく様をみて、放射能汚染の心配をしないように冷静に行動しようと呼びかける必要性を感じていました。 しかし、東京電力からの発表を見聞きしているうちに、原子力発電所の状態が、私達の想像している以上に深刻な状態ではないのかと思い至った時点で、このままで良いのかという気持ちがずっと続いています。パニックに繋がるような煽り立ての言葉はいけませんが、「良い」と「悪い」であれば、「悪い」方の事態を想定して、各人が自ら考え行動をするべきではないかと方向修正してきています。 が、それにしても、ひどいです。大量の燃料棒が4号機残されていますし、核燃料を洗浄したことになる放射能汚染水がこれまた大量に発生してしまっています。2号機と3号機となると、まだ正確な事態さえあきらかではありません。 今、東北や関東の各県に飛散してきている放射性物質にしても、水素爆発の際に上空まで舞い上がったフォールアウトが逐次落下してきているということなのでしょう。原子力発電所が上手に封鎖できないかぎり、汚染は続いていくことになるでしょうし、拡散もより外側へということになると考えられます。 人間の健康への影響というのは、すぐに目に見える形で現れるということもないのでしょうが、その前に、食料問題がやってきそうです。 震災への復興資金はいくらあっても充分という事はないでしょうし、農業・漁業被害に対しても補償額がどこまで膨らむのか、定かではありません。東京電力が補償しきれるとも思えませんし、税金を投入するにしても財源が保証されていません。電気代は上がるは、税金も上がるでは、復興にも水を刺してしまうのではないか危惧されます。 原子力発電所の周辺自治体住民に対して、離れたところの自治体住民が「あちらは、原発交付金を貰ってきているが、こちらは被害だけしか貰っていない。」と発言したとか。 でも、福島県に入る原発交付金もありますから、同じ県内であれば、少しは恩恵も受けていたことになるようです。そう言っている他県の住民にしても、原発交付金は貰っていませんが、電力を貰ってきた経緯があることも忘れるわけにもいかないようです。 農業被害、漁業被害が拡大していくと、今以上に不協和音が出てくるように思われます。 私のところへも、被災地の動物を預かって欲しいという話が獣医師会から届いていますが、「いつまで」という点が極めて不明確なままです。 復興の目処が立たないというのでは、このような動きにも水を刺されることになるかと思います。今のうちに別の形での支援というのを考えた方が良いのかもしれません。 というのは、昨今マスコミにも「自粛ではなく、経済をまわしていく事で、被災地を支えよう」という論調がめにつくようになってきています。これに異論があるわけではないのですが、農業・漁業の被害が広がっていき、夏の計画停電まで加わると、どこまで支えることができるのだろうかと心配になるわけです。 逆に、不協和音があちこちで聞かれるようになってもいけないように思います。本当に長期戦にならざるをえないと考えられますので、少しでも先をみて配慮していかなくてはならないように思うのです。
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