災害と動物掲示板過去発言No.0700-201105-26
Re2:放射能の拡散 |
投稿日 2011年5月21日(土)11時35分 投稿者 プロキオン
下記に添付したリンク先は、ヤフーニュースの一つなのですが、福島県内に事故後に立ち寄った関係者達ということなのですが、この数字を見る限り、殆どの関係者は内部被ばくしていると考えてもそう大きな間違いであるとは言えないようです。 このような状態であるにもかかわらず、現地での内部被ばく検査は作業従事者の2割程度しか実施されておらず、しかも高濃度の放射能の存在で正確さに欠けるとか。今更ながらですが、被災地住民の不安が増すことになると思います。 当然、初期の頃から予測されたことですし、ガイガーミュラー式のサーベイメーターでは、内部被ばくの有無までが確認できるわけでもありません。これも、最初から言っていたことですが、この掲示板を訪問された方達でも耳を傾けてくださった方は少なかったようでした。 動物達の外部被ばく(外部汚染)の有無をみることはできても、内部被ばくまではわかりません。それでも飼い主であるのなら、犬や猫の体自身が、とりこんでしまった放射性物質の遮蔽物となってくれることを期待して、いっしょに暮らしていく事を容認してくれるのではないかと考えていました。 もともとの飼い主でないのであれば、敢えて、一緒に暮らすことを選択してくれたという理由と覚悟が必要になります。何も知らないまま、知らされないままで、新しい飼い主になってしまうということには、賛成しかねました。 # 当初は、不安を抑えるために「除染」できるからと言われていましたが、それは外部被ばくについてであり、内部被ばくは除染できません。それに除染した水の中に放射性物質は蓄積されていきます。同じ場所で実施しつづければ、そこに汚染地区ができてしまいます。除染している担当者も汚染されていきますから、その人間の除染も必要となります。 また、除染に使用した水の中の放射性物質は環境中に放出しても差し支えの無い濃度であると説明されていましたが、今述べたように繰り返していれば、そういう理屈は成立しなくなりますし、環境中に放出してよい濃度に保ちたいのであれば、むしろ除染などせずに犬や猫の体に付着させたままにして置いた方がよいという理屈さえ出てきてしまいます。 ( 実際には、除染して一箇所に集積して、管理した方が望ましいのです。使用した水を放置しておくことが望ましいことではないだけのことです。 ) 農産物においても、神奈川だ、静岡だ、千葉だと出荷制限を受ける地域が出てきており、これらも農産物を介しても内部被ばくを危惧するゆえということになります。 内部被ばくがいずれ問題となってくるであろうことを見越してのレスキュー活動でないかぎり、人々に安心してもらえることはできないのですが、では、どのような事が必要なのかという話になる前に、「今、生きていることが大切」という意見が出てきてしまいます。決して見捨てろなどと言っているわけではないのですが…。 福島の被災地へ入っている人の中にも、内部被ばくを想定していた人達はおりまして、マスコミに取り上げて欲しいというような意図をもっての活動を批判していました。とくに牛への給餌では、ただ餌を与えればよいということではありません。むしろ、その行為が牛の死を早めている可能性すらあると喝破されていました。 内部被ばくしている可能性のある牛乳を飲用にまわすわけにはいきませんし、肉も出荷できません。 では、研究用にとは、どういうことか? 牛や豚の被ばく研究に意味があるのでしょうか? 食用に供するという最終目的でもあるのか、否、誰も食べたいとは思いません。放射線障害に関する研究であれば、広島・長崎で何もしてこなかったわけではありません。 これから起きるであろうことを洞察する力を持っていて、何が許されて何が許されないを知っていること、そして、そのような中で自らの為すべきことをできる人というのは、決して多いとは言えないようです。今までの震災から学ぶことができた人は、世間の数から言えば、まだまだ少数であることが実感されました。 放射性物質は、原子レベルでの現象ですから、煮たり焼いたり、洗っても、何も変わりません。そこに存在しつづけるのです。化学反応の範囲外の存在と言えます。そして、そこから発生する放射線は、さらに微小な世界での現象です。正しい知識を学ぶ事しか対象方法はありません。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110521-00000017-mai-soci |
|
|
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」 ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴) サポーターや広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)、 多くの人々に支えられています。 獣医師広報板へのリンク・サポーター募集・ボランティアスタッフ募集・プライバシーポリシー 獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。 @mukumuku_vetsさんをフォロー
Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved |