獣医師広報板ニュース

ネコ掲示板過去発言No.1200-201110-42

Re:教えてください
投稿日 2011年6月29日(水)10時19分 投稿者 プロキオン

>どうすればいいのでしょうか。教えてください お願いします

これは、雑談目的の掲示板に尋ねるのは、あまり向いていないと思います。病気の行方に関わる相談ですから、一般の飼い主さんからでは、なんとも答えようがありません。
まして、療法食を処方されているようですから、他のものを給餌してしまっては、目的が果たせなくなってしまいます。
療法食を他のものに替えるとか、元のものに戻すとかいう話でも、主治医の了解を得ながらということになるはずです。ですから、治療効果がはかばかしくなくても、相談するべきは主治医の先生です。
そして、その主治医の先生も頭を抱えてしまっているのであれば、その先生が患者を伴って、仲間内の先生に相談するべきなのではないでしょうか?

このケースでは、ずっと尿石症で治療してきたが、経過が思ったように行っていないということですよね。この疾病であれば、尿閉に至ってしまった場合、本当に短時間で生命の危機が生じますので、優先的に治療されなくてはならないと考えています。
主治医の先生も、それは充分に承知されているはずですから、そこになにゆえ、治療が思うに任せない結果となっているのかの原因があるはずです。そこを究明するのが肝要なのです。迷った時は原点に還るのが原則と言いますが、それそのものは、飼い主さんではなく、診療している獣医師の仕事だと思います。
自らが見落としてしまっている点を探すのには、やはり仲間中の先生とのカンファレンスがあってもよいように思います。

また、話しが逆であって、実は糖尿病の方が気がつかないうちに、存在していて、そちらが原因で血管に異常が生じていて、尿石症の治療がうまくいっていなかったというケースであるのなら、これを放置しておいたのであれば、よくなるはずもないということになります。

投稿を読んだ限りでは、主治医の先生は両方の疾病を念頭においておられるようであって、それが本来的な考え方だと思います。
治療がうまくいっているときは、それで良いのですが、思うに任せない状況であるのなら、やはり、原因究明は必要だと思います。それが分からなければ、ネットでああだこうだと言っても、何も始まりません。


話しが初めに戻りますが、猫は、二つの疾病に対応しているという療法食は、まだ口にしてくれないのですよね。
その療法食を不承不承でも食べていて、痩せて来たのであれば、これは効果ありということになるのかもしれません。でも、まったく食べていないのに痩せてきたのであれば、それだけ疾病が進行してきれいるということになります。この点も、意味がまったく逆になりますから、うかつな判断はできないように思えます。

いずれにせよ、どちらの疾病も均等に対処するというわけにも行かなくなってくるように思います。飼い主さんと主治医の先生との間で、治療方針のすり合わせをしておいてもよいのではないかと考えます。

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