ハムスター・リスなど齧歯類掲示板過去発言No.1300-202005-18
麻布大学 プレスリリース |
投稿日 2011年3月9日(水)22時32分 投稿者 ななえ@齧歯類BBSお世話係り
麻布大学経営企画課(入試・広報)の栗村様より、メールをいただきました。 ありがとうございます。 以下に紹介いたします。 ----------------------------------------- 雄マウスの求愛歌は遺伝的に多様であった。 里子操作を施しても、遺伝的な親の歌と同じ歌を歌うマウス。 雄マウスが雌と遭遇すると超音波領域で歌を歌う。 今回、この歌の多様性が遺伝的に制御されていることが明らかとなった。 【発表内容】 いくつかの動物種では、雄と雌が出会った際に、求愛ディスプレーとして、オスからの積極的な歌が観察されます。例えば、鳥のさえずりなどが有名で、この歌を聴くことで雌は雄の良し悪しを判断し、交配相手を選びます。2005年にT. Holyらの研究により、マウスでもヒトには聞こえない高い超音波領域の声を使って、雄マウスが雌マウスに歌を歌うことが明らかとなりました。 これまで、マウスの歌に関して、どれほど多様性があり、それが遺伝子によって決まっているものか、それとも幼少期の音声学習によるものかは明らかにされていませんでした。 本研究では、マウスの求愛歌の形成要因が遺伝子で決定されていることを、世界ではじめて明らかにしました。この研究で得られた成果は、動物の繁殖機能を制御するという応用的側面での利用が期待されますが、その一方で、「非常に多様性を持っているマウスの歌を遺伝子がどのように決定しているのか」という行動遺伝学における基礎的課題に対しても、大きな前進を得たことになります。言語障害や自閉症のような発達性障害に認められる言語獲得のモデルとしても非常に価値が高く、言語遺伝子と歌の関係性の研究が今後大きく発展することも期待されます。 【発表者】 教 授 菊水 健史(麻布大学 獣医学部) / 大学院学生 中西 香織(麻布大学 大学院獣医学研究科) 大学院学生 仲川 涼子(千葉大学 大学院融合科学研究科)(日本学術振興会特別研究員(DC-1)) 特任助教 永澤 美保(麻布大学 獣医学部) / 講 師 茂木 一孝(麻布大学 獣医学部) 教 授 岡ノ谷 一夫(東京大学 大学院 総合文化研究科)(理研BSI 生物言語研究チーム チームリーダー)(ERATO 岡ノ谷情動情報プロジェクト 総括長) 【発表媒体】 雑誌:PLoS One 題名:Cross fostering experiments suggest that mice songs are innate 著者:Takefumi Kikusui, Kaori Nakanishi, Ryoko Nakagawa, Miho Nagasawa, Kazutaka Mogi, and Kazuo Okanoya ◎本件に関する取材申し込み・お問い合わせ先 麻布大学 総務部 経営企画課(入試・広報) 栗 村 TEL:042-769-2032(直通) 〒252-5201 神奈川県相模原市中央区淵野辺1-17-71 FAX:042-850-2505 E-mail:koho@azabu-u.ac.jp ※本リリースは、本学WEBサイト http://www.azabu-u.ac.jp/でも御確認いただけます。
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