獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-201104-67

Re5:寝たきり高齢うさぎの足のむくみ
投稿日 2011年4月3日(日)01時35分 投稿者 チーママ

実際に診察していないので、あくまでもこういう事も考えられるという範疇ですが。

まず、むくんでいない下側の足が冷たくないか? ひょっとして避妊手術をしていないのではないか? もしそうならば…

本来なら、むくならば両足であるはず。
または姿勢的には、下側の足のほうがむくみやすい。
それが下側はむくまず、上側がむくむというのは、何かがあるのではないか。
つまり、骨盤の中に腫瘍か何かがあって、本来ならば両足がむくむところが、血行やリンパ腺が圧迫されて、下側がむくまずにいる。
もしそうならば、血行が悪い下側の足が冷たいだろう。
骨盤の中に腫瘍があるとすれば、メスならば子宮系が一番考えられる。
でなければ、子宮系でのリンパ節の腫瘍等。
ただ年齢からいって、この年になって子宮というのは若干疑問もあるが。
まずはそのあたりを疑って確かめてみる。
もしも避妊しているのであれば、他の臓器の状態を調べてみる。
ということです。
あくまでも、症例経験からこういう事も考えられるということで、必ず腫瘍があるというわけではありません。でも何らかの血行やリンパの流れを阻害するものがあると考えて、まずはチェックするということです。

ウサギさんの診断は、これじゃない、あれじゃない、とひとつずつ考えられことを排除していくというアプローチが多いわけですので、その一端とお考えください。
で、これは造影剤を使って検査をしたりということが必要で、年齢的にも、状態的にも、かなり負担になるので、実行することは悩ましいところ。
(どこかの臓器が腫れていたり腫瘍が大きい場合は、ウサギを良く診る獣医さんなら、触診でも分かるのではないかと思いますが)
対処療法としては、利尿剤をかけてみるということもあるが、効果のほどはなんとも言えないとのことです。
むくみを取る助けとして、暖めて(濡れタオルをレンジでチンして、ビニール袋に入れたもので暖めるとか)、足先から桃の付け根に向かって、そっとマッサージをしてあげることは出来るでしょう。

年齢からいっても、あまり無理はせずに、ウサギさんが機嫌がいいなら様子を見る。
もしも痛みがあるようなら、鎮痛はしてあげたほうが良い。
それでもいいとは思うと言っておりました。
そのあたりも頭にいれて、原因の方は、かかりつけの獣医さんにご相談くださいね。

日々のお世話としては、マッサージ以外にも、なるべく姿勢を変えた時間を作ってあげるとか、要は寝たきりの人の血行促進の対処と同じことが考えられると思います。
お食事や投薬に関しては、問題はないと思います。
ここまで元気にがんばってきた愛うさぎさんですので、今まで以上に寄り添って、よくよくご機嫌や状態を見てあげてくださいね。

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