獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-201106-28

Re:元気がない
投稿日 2011年6月1日(水)12時11分 投稿者 チーママ

ご心配ですね。一晩経って、うさぎさんはどうでしょう。
飲み薬はいただいていますか?
このところ急激に天候が変化して、寒さも戻ってきてしまいました。こういう時が、一番怖いのですね。
うさぎさんの年齢が分からないので、あくまでも大人のうさぎさんと言う事で。
また猫さん座り(箱座り?)をしていて、目の焦点はあっている、あるいは多少ぼんやりしているという状態を想定してみますね。
(高齢、あるいは子ウサギの場合、目の焦点があってない、あるいは心ここにあらずといった状態の時は、様子を見るより獣医さんにマメに相談した方が確実です)


うさぎさんの耳を触ってみてください。熱いという事はありませんね? 呼吸が荒いという事はありませんね?(この場合は、何らかの病気で発熱しているという事になります。)

次にお腹の下に、手のひらを上に向けて入れてみてください。暖かいですか?
もともとうさぎさんの体温は人間より高いので(39℃〜)、本当なら暖かく感じるはずです。もしもあまり暖かくない、と感じるならば、かなり冷えている事になります。
こうした時には、一にも二にも保温が大事になります。
単に気温が低下しているという事だけでなく、食べなくなっているのでエネルギー不足で低体温になっている事が多いからです。
もともとが体温が高い(39℃〜)うさぎさんですから、体温が下がると胃腸の動きも低下して、胃腸の動きが低下するから食べずにエネルギー不足になって、と悪循環になってしまいがちです。ある程度の温度がないと、腸内発酵も順調に進まず、消化吸収も停滞します。
もしも何らかの内蔵的な病気があるなら獣医さんがおっしゃるでしょうから、今回の場合は胃か腸か、あるいは双方の動きが停滞しているのだと思われます。
試しに、腰のあたりの背骨の両側の筋肉を触ってみてください。
硬くなっていませんか? 筋肉が強張っているというか、人間でいう肩こりのようになっていませんか?
こうした場合、飼い主さんの出来ることとして、いつも「温める」事を試してみていただいています。
あくまでもうさぎさんが嫌がらない事を前提にしますが。

ホカロンでも、ぬれタオルをレンジでチンしてビニール袋に入れたものでも、何か温めるものを用意します。
それをうさぎさんの背骨の腰のあたりに当てて、ゆっくりなでたりしながら温めます。
毛皮がありますから、体が十分温まるまでには、かなり時間がかかります。
体のその部分が「温まってきたな」と思ったら、腰のあたりの背骨の両側を、親指と人差し指で挟むようにして、ゆっくり押します。つまり指圧です。
本来ならある程度押すのですが、下手にやって腰を痛めてもいけませんので、筋肉が刺激を受ける程度に軽く出構いません。何度もなでるようにマッサージするのでも良いです。
肩こりをほぐしてあげるイメージで、ゆっくりと気長に。
この部分は、胃腸のつぼだと教えてもらっていて、我が家では効果を実感していますので、食べなくなった、動かなくなったら、まずは温めます。
さほどひどくない時でも必ずするようにしています。
うさぎの目つきが変わってリラックスしてきますので、気持ちがいいのだろうなと思っています。
以上はまず飼い主さんにして欲しい、緊急ケアではあります。
出来れば、ケージ全体も温めらるとより安心ですね。

もしもまったく食べないようならば、一番怖いのは脱水症状ですから、病院にご相談くださいね。何らかの方法で、水分補給が出来るならいいのですが。
まだしばらく天候が安定しませんので、くれぐれもお大事になさってください。

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