獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-201110-8

Re:冬のうさぎ
投稿日 2011年10月8日(土)02時09分 投稿者 チーママ

まずはウサギさんを保護していただいたこと、御礼申し上げます。
ウサギさんがノラ猫さんのように生きていけることはほとんどありませんので、とてもうれしく思います。

さて室温ですが、一般的には20度を目安にしていただけると、手間がかかりません。
手間というのは、体調不良を起こしにくいということ。夏の暑さより冬の寒さのほうがしのぎやすいのがウサギですが、ある本によれば大体16℃〜21℃となっていますね。
確かにオカメさん同様10度でも大丈夫だと思います。若いうちは。
オカメさんもウサギも年齢が行くほどに、体温調節が出来なくなるのは人間と同じ。
玄関で飼っていたけど、年をとったので室内に移したというのは、よく聞くお話です。
もともとペットウサギは穴ウサギを元にしていますので、本来は温度変化の少ない(夏は涼しく、冬は暖かい)穴倉生活をしています。従って温度変化には弱い動物です。ということは、暑さも寒さも程ほどにということです。
また人間より低い位置にいるウサギさんなので、人間が平気でも動物には寒いということがあります。出来ましたらケージの位置に温度計をおいて、温度管理をしてくださるようお願いいたします。

そんなわけで、うさ飼いさんは暑さ対策、冷え込み対策に四苦八苦するわけですね。
学校飼育動物のように、巣穴を用意してあげるだけで、冬も屋外飼育というのはありますが、やはり寿命は短くなると思います。たくさん飼っている動物園などでは、ホットスポットという遠赤外線のランプをつけていたりします。
玄関で飼うなら、底冷えがしないように発泡スチロールのバスマットなどを、ケージの下に敷く。巣穴を入れる。覆いをかける。人間が出入りの際に寒風に当たらないようにする等の配慮が必要です。

でも正直に言えば…保護したのが品種改良したペットウサギのようですから、室内飼育していただけるとうれしいです。屋外飼育を考えた品種じゃありませんので。
そして基礎的なこと(餌や習性や病気のこと等)は、1冊で良いので飼育書をお読みいただけると助かります。立ち読みでも良いですよ。

室内飼育の良いところは、ウサギとの距離が近くなります。
実はウサギというのは、大変賢い動物で、犬と同じと思ってくださってよいです。犬より俺様ですが(^^;;
ウサギとの距離が近くなると、大変なつきます。名前も覚えますし、自分の都合の良いように飼い主を扱うすべも覚えます。トイレも覚えて、トイレさえきちんとすれば匂いのない動物です。毛は舞い散りますが、それを補って余りあるものを飼い主に与えてくれます。オカメさんと同じお部屋というのは、無理な話でしょうか?

ちなみに、我が家の鳥部屋は一年中エアコン稼動です。
そしてウサギたちは、夏はエアコン、冬は集合住宅なので暖房はしませんがホットカーペットつけっぱなしです。ただしこれは、一般的な飼い方ではありません。
最近だんだんと増えてきていますが、家中ご自由のうさぎたちなのです。
最初からは無理ですが、それなりにウサギ仕様にすれば、犬猫と同じに飼う事もできる位に賢いですよ。去年から、8歳のウサギは一緒に寝るようになりましたし(^^;;

ウサギという動物は本当に不思議な動物で、飼ってみるとほとんどの方がはまってしまいます。決して飼いやすい動物ではありませんが、手間を上回るほどいとしい動物のようです。
そして出来れば今のうちに、ウサギを診れる獣医さんを探しておいてください。
ウサギは病気を隠す動物ですから、飼い主がなれないうちは「気がついたら手遅れ」ということもある動物です。いざという時にあわてて探して、ウサギを余り診つけない病院に駆け込むことのないようにしてくださいね。鳥と同じで、ウサギは犬猫とはまったく違いますので、診れる獣医さんは貴重です。そして一度診ていただいて、大体の年齢、雌雄の別を見ていただいたほうがよろしいかと思います。

これからあれこれ悩むことも多いと思います。でも「これがベスト」という飼い方はありません。私は「ウサギさんの数だけ、飼い主さんの数だけ飼い方がある」と思っています。これからウサギさんと相談しながら、ぽんさんなりのお世話の仕方を考えて行かれれば良いと思います。
何かあれば、いつでもおいでください。掲示板の皆さんが、いろいろなアドバイスや飼い方を話してくださると思いますよ。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

サポーター:「ペット用品販売」「犬の快癒整体」OrangeCafe様のリンクバナー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。