どうやら、書き込みへのレスが一段落したようですので。

地域猫に関しては、横浜市磯子区の報告例から日時が経過して、提唱者であるＫさんの理念とは異なった理解が広がってしまったようです。
この点に鑑み、日本小動物獣医師会でも平成２１年に「地域猫」に関する７項目のアンケートを実施しています。その結果は、ＪＳＡＶＡ　Ｎｏ．５０（２０１０年１０月）掲載されていますので、興味のある方は、御近所の動物病院で拝見させていただくとよいかと思います。

数字の部分だけをちょっと紹介しますと、

１、地域猫という言葉を　ご存知でしたか。（回答数：２５４）
　　知っていた　　　　　　　　　　　２０５
　　聞いたことがある　　　　　　　　　３９
　　聞いた事もない　　　　　　　　　　１０

２、近隣に地域猫はいますか。　　　　　　（回答数：２４０）
　　行政に認められた地域猫がいる　　　１６
　　住民に認められた地域猫がいる　　　６４
　　いない　　　　　　　　　　　　　　７８
　　その他　　　　　　　　　　　　　　　３

３、地域猫について賛成ですか。　　　　　（回答数：２５１）
　　賛成　　　　　　　　　　　　　　　３８
　　条件付で賛成できる　　　　　　　１１９
　　反対　　　　　　　　　　　　　　　５３
　　どちらでもない　　　　　　　　　　５３

賛成意見の中には、ここでは紹介できかねますが、「地域猫」によって積極的に管理していくべきという意見がある反面、理解できていなかったり、精神面での理由があげられていたりします。
私が目を通した限りでは、「条件付賛成」「反対」「どちらでもない」とされた意見には、相当に共通点があり、このような問題点を改善できれば賛成、改善がのぞめないであろうから反対、地域によって差がありすぎるので一概に論ずる事がむずかしいので賛否を保留する、というような感じでしたね。
おそらく、２２６人の獣医師の先生方は、複数の問題点に関してかなり共通した認識を有していて、現状から将来を考えて、それぞれ条件付・反対・保留と分かれたのでしょう。獣医師が「地域猫」について、どのような受け止めているか、どのように考えているかは、概ねのところでわかったように思いました。

私も、このアンケートに回答しているので、結果の集計がどのようになるかには、興味がありました。