ある子供          |  
  
2005年 ベルギー・フランス    
  
<監督>ジャン=ピエール・ダルデンヌ    ,  リュック・ダルデンヌ  
 
<キャスト>ジェレミー・レニエ  ,   デボラ・フランソワ  ,   オリヴィエ・グルメ   
  
<ストーリー> 
20歳と18歳の若いカップル、ブリュノ(ジェレミー・レニエ)とソニア(デボラ・フランソワ)。二人の赤ん坊が生まれても、ブリュノは、相変わらず、盗みやひったくりをするその日暮らしの日々。ある日、ブリュノは、赤ん坊の売買の話を聞いて、さっそく赤ん坊を売ってしまうのだが・・・。
  
<感想> 
困りましたねぇ、この男(^^;。 
「ある子供」というのは、生まれた赤ちゃんじゃなくて、まさに、この図体ばかり大きくて、何も考えていないブリュノのことでした。 
子供を作ることは出来ても、まだまだ本人自体が子供なんですねぇ。 
でも、確かに、20歳の頃の精神構造は、人によって全く違うのかもしれません。しっかりと大人の考え方をする20歳もいるでしょうし、ブリュノのように、成長し切れていない20歳もいるでしょう。それは、彼そのものによるものだけではなく、彼の置かれた環境によって、大きく左右されるのだと思います。 
ひょっとすると、彼の母親さえも、大人になりきれていないのかもしれませんねぇ。
  
それに引き替え、更に若いソニアは、ちゃんとした常識を持って生活しようとしているように見えました。 
その違いは、やはり、10ヶ月掛けてじっくり親になる女と、ある日急に親になる男との違いでしょうか。
  
この映画の救いは、ソニアの反応に、慌てふためいて、子供を取り戻そうと奮闘するブリュノの姿と、ラストの彼の行動です。 
彼が、この若さで、これらのことに気がついたということは、ラッキーでした。まあ、これからも、彼が学んでゆくことは、多いのだろうとは思いますが・・・。
  
ブリュノ役のジェレミー・レニエは、「イゴールの約束」のイゴール役の彼ですが、あの時の美少年も、9年経って普通の青年になってしまいましたねぇ(^^)。(2007,03,12)
 |   
 | 
 |