姑獲鳥の夏          |  
  
2005年 日本 ミステリー    
  
<監督>実相寺昭雄  
<原作>京極夏彦 
<キャスト>堤真一  ,   永瀬正敏  ,   阿部寛  ,   宮迫博之  ,   原田知世  ,   田中麗奈  ,   清水美砂  ,   篠原涼子  ,   松尾スズキ ,  荒川良々 ,  堀部圭亮
  
<ストーリー> 
昭和20年代末。小説家の関口(永瀬正敏)は、何かと頼りにしている古書店主、京極堂こと中禅寺秋彦(堤真一)に相談を持ちかけた。その相談とは、久遠寺医院の娘、梗子(原田知)が、妊娠20ヶ月もたつのに、一向に出産の気配がないと言うことと、その夫である牧朗(恵俊彰)が1年半前に密室から失踪したというものだった・・・。
  
<感想> 
この原作「姑獲鳥の夏」が出版されたときは、すごい騒ぎで、大人気でした。それなら私も読むぞ!と、本というよりも立方体に近い体裁のこの本を読み始めたのですが・・・。 
読み終えるのに、数ヶ月かかりましたっけ・・・(^^;。なにしろ、京極堂の言動が、蘊蓄の塊で、それを読み下すのが、なんとも苦痛で、本当に呻吟いたしました。それで、あの結末でしょう。本当に、何じゃこりゃぁぁぁぁ!!の世界でございました(^^)。でも、今考えると、あの蘊蓄の山を理解しない人に、この小説の良さが分かる訳がない、ということなんですね。 
で、映画化ですか・・・。どう考えても無理があるなぁーーー(^^;。
  
映画は、昭和の夏の妖しげな雰囲気がただよっていて、まあまあでしょうか。 
でも、何しろ、セリフが多いせいか、やたらと早口で、分かりにくいのが見ていて、辛いところ。本なら、分からないところを読み返したり出来るのに、それが出来ないのは、やっぱりしんどいです。 
それに、映画にするには、謎解き側の主役が多すぎで、短い時間に、あの人も、この人も登場するのには、参りました。 
この際、思い切って、探偵さんは、ばっさり切ってしまった方が良かったかも。
  
原作者の京極さんは、この映画で、満足だったのでしょうか。私には、見つけられなかったけれど、ご本人も映画に登場していたらしいですね。(2006,08,10)
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