クレイジー・ハート　　　　　　 ２００９年　アメリカ（CRAZY HEART） 音楽・ロマンス　　　 ＜監督＞スコット・クーパー ＜キャスト＞ジェフ・ブリッジス , マギー・ギレンホール , ロバート・デュヴァル , コリン・ファレル ＜ストーリー＞ ５７歳のカントリーシンガー、バッド・ブレイク（ジェフ・ブリッジス）は、伝説のシンガーソングライターだが、今やすっかり落ちぶれて、ドサまわりの毎日。そんなある日、地方紙の女性記者ジーン（マギー・ギレンホール）に、インタビューを受けたことから、二人は愛し合うようになるのだが・・・。 ＜感想＞ 過去の遺産で、食いつないでいるようなカントリー歌手、バッド・ブレイクの物語です。 過去の栄光だけにすがりついているような彼は、日本で言うと、 かつて一度だけ大ヒットを飛ばし、紅白歌合戦にも出たことのある演歌歌手・・・のような感じでしょうか。 そんな彼が、ある時、恋をします。 いつものような、旅先でのお手軽な恋ではなく、いつまでも心に残る彼女の面影。 彼女の息子も、彼になついて、まるで、本物の親子・・・というか、おじいちゃんと孫・・・のようでした(^^)。 でも、いつまでも治らない彼のだらしなさを見て、きっといつか不幸が来るんだわーーーとおもっていたら・・・。 カントリー歌手版「レスラー」のような話でした。 好きだった仕事なのに、それが、目先の金を稼ぐための、ただの手段になってしまった悲しさ。 身体は、不摂生のために、不健康に太っているけれど、 唯一の救いは、心の節度を、まだ、なんとかわきまえているところ。 いとおしげにギターの手入れをしているところなんて、落ちぶれても、やっぱり、根っからのミュージシャンなんだなと思わせます。 主演は、この映画で、アカデミー主演男優賞を受賞したジェフ・ブリッジス。 彼は、ミュージシャンでもあるそうで、何十年もギターを抱えて歌ってきたという貫禄と、物憂げな様子がとってもリアル。 醜く太った身体も、また、いやになるぐらいリアルでしたけどーーー(^^;。 私は、こういう醜い（！）身体を見ているだけで、息が苦しくなってしまい、 いつ体調不良で倒れるのかと、ハラハラしてしまいます。 本当に、身体に良くありませんよ、肥満は・・・。 その上、彼は、アル中。最悪ですねーーー。 彼と愛し合うようになる女性記者に、マギー・ギレンホール。 実は彼女のこと、演技は、うまいけれど、美人だとは一度も思ったことがなかったのですが、 今回の彼女は、とても、素敵で、可愛くて、凛々しかったです。 とっても綺麗に見えたのは、髪型のせいかな〜。 私も参考にしようっと！(^^)。 ラストは、意外にも、さわやかな終わり方で、見ている方も救われました。(^^)。(2011,03,20)