隠し剣 鬼の爪          |  
  
2004年 日本 
時代劇・ロマンス
  
<監督>山田洋次 
<キャスト>永瀬正敏 ,   松たか子 ,   吉岡秀隆 ,   高島礼子 ,   田中邦衛 ,   倍賞千恵子 ,   緒形拳 ,   松田洋治  ,   笹野高史 
  
<ストーリー> 
幕末。海坂藩の下級武士・片桐宗蔵(永瀬正敏)は、ある雪の日、昔奉公に来ていた娘、きえ(松たか子)と再会する。商家に嫁ぎ、幸せに暮らしていると思っていた彼女は、あまりにもやつれていて、片桐は驚く。数ヶ月後、彼女が病に伏せっていることを知った彼は、彼女を自分の屋敷に連れて帰るが・・・。
  
<感想> 
藤沢周平の原作を、山田洋次監督によって映画化された、時代劇三部作のひとつです。 
他の二作品は「たそがれ清兵衛」、「武士の一分」。 
今回の主演は、永瀬正敏さん。 
私は、この役者さん、あまり好きなタイプではないのですが、三部作と言われると、見落としておくわけにはいきません(^^)。
  
永瀬さん、こんな本格時代劇は、どうなんだろう? 
と思っていたのですが、意外としっくり似合っていました。 
しかも、殺陣のシーンもなかなかいいです!!(^^) 
相当練習されたんでしょうね〜。 
全く違和感のない太刀さばきで、とってもよかったと思います。
  
ただ、ストーリー的には、ちょっと違和感を感じたところもありました。
  
一番気にかかったのは、投獄された上に脱獄した狭間弥市郎の妻の話。 
狭間についての話は、ほとんどなかったのに、あまりにも唐突に、妻の出現、そして、その内容・・・。 
高島礼子が演じているから、妻の強さとか、一途さとかは感じられましたが、 
緒形拳との関係は、まるで安っぽいTV時代劇みたい。
  
片桐ときえとの関係も、身分違いとは言え、二人の間の情は、兄弟とか、幼なじみ以上のものが感じられず、
もうちょっと淡いものも、途中にも感じさせてほしかったかなと・・・。
  
元々、二つの短編だったものを、ひとつにまとめて映画にしたそうなので、そのあたりが、うまく絡み合っていなかったのかも。
  
そんなこんなで、ちょっと地味な時代劇・・・と、思いつつ、見ていたのですが、 
ラストに、見事に決められました。 
これが”隠し剣 鬼の爪”だ!!と、見せつけられた気がして、衝撃的でした(^^)。 
まるで必殺仕掛け人のようでしたけど(^^)。(2010,09,20)
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