ゼロの焦点          |  
  
2009年 日本 ミステリー・サスペンス    
  
<監督>犬童一心 
<キャスト> 広末涼子 ,   中谷美紀 ,   木村多江 ,   杉本哲太 ,   西島秀俊 
  
<ストーリー> 
見合い結婚して7日。禎子(広末涼子)の夫の憲一(西島秀俊)は、仕事の引き継ぎのために、金沢に旅立つが、彼は、そのまま帰ってこなかった。夫の行方を追って禎子は、金沢に向かうが、夫のことをほとんど何も知らなかったことに気がつく。金沢では、得意先の会社を訪ね、そこで、その社長夫人(中谷美紀)と出会うのだが・・・。
  
<感想> 
松本清張生誕100年だそうですね。 
彼の「点と線」は、昔読んだことがあるのですが、この作品は、知らなかったので、楽しみにしていました。 
景気回復の反面、まだ、人々の心の中には、戦争の傷跡が残る時代の話です。 
この物語には、この時代背景が、絶対必要条件なのですが、ちょっと古すぎて、私には、最初、違和感がありました。 
でも、見始めると、ストーリーは、分かりやすく、どうして、夫が失踪したのか、いったいどこに行ったのか。と、ぐんぐん引き込まれました。
  
でも、途中からは、なんだか○○サスペンス劇場風・・・まあ、原作がこうなんでしょうからしかたないのかな。・・・というか、サスペンス劇場自体が、松本清張を踏襲しているって事なのかも・・・?? 
何しろ、強風の中の断崖絶壁・・・というシチュエーションと、真っ赤なコートの女性・・・という分かりやすい設定に、なんとなく唖然としてしまいました(^^;。
  
また、丁寧な作りの前半に比べて、後半が、早足で、社長の事やら、弟の事やら、彼女の錯乱やら、分かりにくい部分も多く、また、謎解きもスムーズにいきすぎのような感じがして、分かりやすいのは良かったのですが、ちょっと残念な気がしてしまいました。
  
キャストもそれぞれは、とてもいいです。でも、なんか、噛み合わないような・・・(^^;。 
特に、中谷美紀は、いつも通りうまいのですが、最初から怪しすぎる〜〜(^^)。 
広末涼子は、この役にしては、ちょっとキャラが弱すぎるような・・・。
  
取り立てて、いい作品というわけではなかったですが、こういう時代も、日本にはあったんだなということを思い出した作品でした。(2009,12,02)
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