サウスバウンド         |  
  
2007年 日本  コメディー・青春    
  
<監督>森田芳光 
<原作>奥田英朗 
<キャスト>豊川悦司 ,   天海祐希 ,   松山ケンイチ ,   平田満 ,  北川景子 
  
<ストーリー> 
東京に住む小学6年生の上原二郎(田辺修斗)。彼の父親・一郎(豊川悦司)は、元過激派で、体制に対して、ことごとく敵意を持ち、区役所の職員や、小学校の校長にも、平気で談判しにいく人間だった。そんな父親を恥ずかしく思う二郎は、中学生の不良に絡まれて、辛い毎日を送っていた。そんなある日、母親のさくら(天海祐希)が、ある宣言をする・・・。
  
<感想> 
奥田英朗さんの同名小説「サウスバウンド」の映画化です。奥田英朗は、好きな作家さんで、この本も、好きだったのですが、映画になって小説のいいところがなくなってしまったような気がしました。
  
ストーリーは、前半と後半とでがらりと様相が変わります。 
前半は、元過激派で困り者の父親をもてあましながらも、元気いっぱいに過ごす二郎が、あることから不良に絡まれて、暗い毎日を過ごさなければならなくなり、いったいこういうとき、どうしたらいいんでしょう?!というちょっと大変な話。 
後半は、そんな家族が心機一転、なんと、沖縄に移住して、家族の絆を取り戻す話です。
  
原作では、二郎の視点で描かれていて、彼の心情が細かく分かって、一緒になって心を痛めたり、苦しんだりしたのですが、映画では、そこがぼやけてしまっています。
  
キャストもイマイチはまってないですねぇ。 
豊川悦司は、この困りもののお父さん役に合っていそうでしたが、ちょっとイメージ違いました。彼は、豪快な役よりも、ナイーブな役の方が、合っている気がします。 
天海祐希も、とても違和感がありました。彼女が夫をそんなに愛しているようには、ちっとも思えませんでした。そして、子役たちも、もうちょっと演技力のある子を使って欲しかったですねぇ。
  
どうも私は、森田監督とは、相性が悪いようで、「間宮兄弟」は、好きなのですが、あとは総じて好きになれません。そんなことも、この映画への拒否感になってしまったのかも。(2009,05,17)
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