スパイの妻 <劇場版>            |  
  
2020年 日本 
サスペンス・ロマンス      
  
<監督>黒沢清 
<キャスト>蒼井優,  高橋一生,  坂東龍汰 ,  東出昌大,  笹野高史
  
<ストーリー> 
1940年。貿易会社を営む夫、福原優作(高橋一生)と、幸せに過ごしていた妻の聡子(蒼井優)だったが、優作が仕事で満州に行ってから、夫にある不信を抱くのだった・・・。
  
<感想> 
第77回ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)を受賞した作品です。
  
題名から内容を、”夫がスパイで捕まってしまうかわいそうな妻”のようなイメージを抱いていたのですが、全く違っていました。
  
夫を深く愛する妻・聡子は、ある出来事を境に、ただの”かわいらしい妻”から豹変、強くて、したたかな妻へと変貌するのでした。 
こんな強さを秘めていたなんて、本当に驚きでした。 
だからこそのこのキャスティング(蒼井優)だったのでしょう。 
夫の「スパイではなくコスモポリタンなのだ」という思いを知って、積極的に夫を後押しする彼女。 
しかし、後半は、思っていたのとは、また違う展開が待っていました。 
聡子は、さらに強くしたたかになり、きっと彼女なりの思いを遂げたのだと思われます。 
妻の強さと、夫の壮大な計画が、見終わったあと、心地よかったです。
  
何故「劇場版」となっているかというと、NHKBS8KでTVドラマとして放送されたのだそうです。 
8Kでは、見た人は、少なかったでしょうね。 
ということで、私は、普通の液晶で見たのですが、映像がとても綺麗でした。
  
主演の二人、蒼井優と高橋一生は、すばらしかったです。 
二人のセリフの調子が、すこし不自然な昔の映画風だったので、最初違和感を感じましたが、これは、制作陣の意図したものだったそうです。(2022,03,05)
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