パリ3区の遺産相続人          |  
  
2014年 アメリカ・イギリス・フランス (MY OLD LADY) 
ロマンス    
  
<監督>イスラエル・ホロヴィッツ 
<キャスト>
ケヴィン・クライン	,  クリスティン・スコット・トーマス	,  マギー・スミス	,  ステファーヌ・フレス	,  ドミニク・ピノン	
  
<ストーリー> 
ニューヨークに住むマティアス(ケヴィン・クライン)は、父が亡くなって、パリのアパートを相続することになり、その家を訪ねると、老婦人マティルド(マギー・スミス)が住んでいた・・・。
  
<感想> 
フランス独特の不動産契約”ヴィアジェ”がこの物語の鍵となっていました。
  
これは、売り主が家を売却しても、亡くなるまで住み続ける権利があり、買い主は、一般より安い購入費の他に、毎月売り主に一定額を払い続けるという制度です。 
映画の中でこの制度を知った時は、なんだかややこしくて、なかなか理解出来ず、おかげで、ストーリーが上の空になってしまいました(^_^;。 
この制度は、売り手と買い手、双方にとって、メリットandデメリットがあるようです。 
要するに、買い主にとっては、売り主が早く亡くなれば安い購入費で家を買え、売り主が長生きすれば、毎月支払いを続けなければならず、高い買い物になってしまうが、売り主にとっては、年金のようにお金が入ってくるということのようです。 
なんだか、殺人事件の引き金になりそうな制度ですが、高齢化が進むフランスでは、これからも続いていく制度のようです。
  
さて、映画のテーマは、”不倫”です。
  
不倫によって、それぞれの家族が歩んできた苦悩が描かれますが、 
周囲の苦悩に比べて、当事者の感覚のなんとカラッとしていたことでしょう。 
不倫による影響に今頃気がつくなんて、呆れてしまいました。
  
映画の終盤は、落ち着くところに落ち着いた感じで、少々安易な気もしましたが、 
演じる俳優たちが魅力的なので、救われました。(2018,02,25)
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