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ハンサン 龍の出現      


2022年 韓国 (HANSAN: RISING DRAGON)
歴史・アクション   

<監督>キム・ハンミン
<キャスト> パク・ヘイル, ピョン・ヨハン, アン・ソンギ, オク・テギョン, ソン・ヒョンジュ, キム・ソンギュン, キム・ヒャンギ

<ストーリー>
秀吉の朝鮮出兵で追い詰められた朝鮮は、名将イ・スンシン(パク・ヘイル)が率いる朝鮮水軍で、形勢挽回を図る・・・。

<感想>
「バトル・オーシャン/海上決戦」にも登場した韓国の英雄イ・スンシン将軍の活躍を描いた海洋バトル作品です。
内外において崩壊寸前の混乱の最中(さなか)の朝鮮で始まった“閑山(ハンサン)島海戦”。
敵は、豊臣秀吉の命令で、朝鮮出兵していた日本軍。
ということで、また、日本人が極悪に描かれているんだろうなぁと思いつつ見ました。
ところが、この作品は、朝鮮側だけでなく、日本人側からも描かれているので、十分落ち着いてみていられるエンターテインメント作品でした。
韓日合同作品かなと思ったぐらいです。

そして、大事なことは、日本語に、違和感なかったこと。
日本の将軍・脇坂安治をはじめとする日本人も、韓国人俳優が演じていたようですが、日本語に吹き替えられていたのか、発音の危うさなど感じることなく、平常心で見ていられたことがよかったです。

そして、この作品の肝は、やはり、迫力ある映像でしょう。
海戦の様子が、あらゆる方向から説明されていて、まるで、地上で戦っているかのように、わかりやすかった上に、
海戦ならではの苦労や工夫もわかりやすく描かれていました。
特に、朝鮮軍の亀を模した装甲船の存在は、漫画みたいで面白いです。
船体は亀なのに、頭は、龍・・・よく分からない組み合わせだけど、それが、ラストには、驚きのバージョンアップに変身していて、思わず声が漏れました(^▽^)。

それにしても、海戦は、地上戦のように伝令を飛ばすわけにもいかず、手旗信号とか、大段幕で命令を下すので、よくそれで命令が伝わったなぁと思いました。

また、この頃の朝鮮の内情は悲惨で、民衆から愛想を尽かされた王が、国を捨てて逃げだそうとしていたので、この海戦で勝利しなかったら、この国自体が危うかっただろうなと思うのでありました。

ちょっと残念だったのは、主役であるイ・スンシン=パク・ヘイルの影が薄かったことかな。
前作の「バトル・オーシャン/海上決戦」で、そこは十分描いたので、今回は、戦いの方にメインを置いたということかもしれません。 (2025,09,29)






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