リリィ、はちみつ色の秘密           |  
  
2008年 アメリカ(THE SECRET LIFE OF BEES) 
 
  
<監督>ジーナ・プリンス=バイスウッド 
<キャスト>クイーン・ラティファ ,   ダコタ・ファニング ,   ジェニファー・ハドソン ,   ポール・ベタニー 
  
<ストーリー> 
アメリカ、サウスカロライナ州。桃農園で、父・レイ(ポール・ベタニー)と暮らす14歳のリリィ(ダコタ・ファニング)は、家政婦のロザリン(ジェニファー・ハドソン)と町に行ったとき、ロザリンが、白人から暴力を受けるところを目撃する。彼女を助けなかった父に反発したリリィは、ロザリンとともに、家を出て、ティブロンという町にやってくるが・・・。
  
<感想> 
柔らかい題名とは裏腹に、内容は、結構シビアな映画でした。
  
悲しい過去の思い出を引きずった少女の話です。 
銃社会のアメリカならではの話で、こういうことは、今でも、たまに悲劇として、報道されることがありますよね。 
こんな体験をしたら、トラウマとして、ずっと心に傷を持ち続けてしまうことでしょう。
  
このために、彼女は、母さえいてくれたら・・・でもその母をわたしは・・・という堂々巡りに陥ってしまい、自分をいつまでたっても許すことが出来ないのでした。
  
父との関係も複雑です。 
虐待と言われそうなほど、厳しいしつけ・・・。 
父親の心境も、相当複雑なものがあるのだろうと感じられました。 
彼のことは、ほとんど描かれてはいませんでしたが、彼のストーリーだけでも1本の映画が出来てしまうような気がします。
  
そして、この時代を象徴する公民権運動。 
アメリカ南部が舞台なので、公民権が認められ後でも、黒人に対する風当たりは、相当きついようでした。
  
そんな厳しい現実の中、リリィが逃げていった先のクイーン・ラティファ演じるオーガストの包み込むような、そして毅然とした優しさに、心底ほっとしました。 
現実には、悲しいことが、まだ、続くのですが・・・。
  
いつまでも大きくならない印象のあったダコタ・ファニングちゃん。 
でも、この映画では、すっくりと、大きくなってました(^^)。 
そして、美人に・・・。 
彼女のあどけなさの残る顔の中には、強い意志も感じられ、ちょっと意外でしたが、ケイト・ウィンスレットを彷彿とするような感じがあり、これからも楽しみになりました。 
天才子役は、成長段階でも、やっぱり天才ですね〜(^^)。 
この映画では、痛々しいけれど、毅然としていて、感情豊かに、リリィを演じています。
  
ほかにも、とってもキャストが豪華。 
ここに書いた以外にも、アリシア・キーズも出ているので、彼女たちだけで、スペシャルなコンサートが出来そうです(^^)。
  
驚いたのは、リリィの父親役のポール・ベタニー。 
いつの間に、こんなオヤジになっていたの?!(^^;。(2010,06,18)
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