ぽよよんは子猫三匹と一緒にベンチの後ろに 小さな箱に入れられて捨てられていました
蓋は簡単に開くもので ちょっと覗くと子猫を守るようにこちらを見ました
逃げようと思えば逃げられたのに 子猫をかばってじっとしていました
最初家の前の遊歩道で見付けた時は 寒地の散歩の時でした
帰りに見ると そのベンチに家を持たない男性が座っていました(-。-;)
しばらくすると 雨が降って来ました
気になって覗くと変なおじさんは居ませんでした
箱を覗くと まだ四匹で入っています
そのまま 箱ごと部屋に連れて来ました
部屋に入ると ポヨヨンはすぐ飛び出して机の下に隠れてしまいました
 子猫三匹は 人見知りもせず甘えて来ました
「あ〜あ〜 親子で捨てられたのね〜」
そう思いました
母と子
そう思いましたので おっぱいを吸っているので栄養を付けなければな度と思いました
ポヨヨンが出て来て 触れるようになった時
何とポヨヨンはだったのです
「???どんな関係???」
と思いました、全く(-。-;)




      
子猫と一緒に
ベルと一緒に
ベルの母親代わり
ベルも大きくなって

       


       

相変わらず母親しているポヨヨン
ベルの見えない所で息抜き




ポヨヨンは 子猫三匹におっぱいを飲ませていて 
お乳の回りの毛が茶色に変色していました(^^ゞ
子猫達はとても元気なのですが ポヨヨンは動作が鈍い子でした
10センチの隙間があるとそこを飛べない
20センチの高さがあると登れない

「お前は猫か?」
そんな感じでした
それで 色々考えました
ポヨヨンはきっと捨猫で 女の子が拾って動物禁止のアパートで飼っていた
暴れるといけないので ケージに入れっぱなしだった
しばらく育てていると(多分半年くらい)また捨猫を見付けてしまった
その女の子は やはり見捨てておけなくて拾ってしまった
それも 三匹の兄弟を
ポヨヨンと一緒にしたら 子猫は親が恋しくてポヨヨンのお乳を吸い出した
ポヨヨンは優しいから 我慢してあげていた
そのうち ばれるか子猫の声等が気になって

全部の猫を箱に入れて 捨てた

ポヨヨンはおそらくケージから出してもらった事が無い
その為に 運動神経は全くゼロ

ま〜 こんな所が当たらずとも遠からず 
そんな気がします

ぽよ〜としていたので ぽよよ〜〜〜ん と名付けましたσ(^-^;)


ポヨヨンと一番甘えん坊の子猫は一緒に貰われました
残りの2匹も 他の方に一緒に貰われました

ポヨヨンを貰って下さった方は 猫の為に新築された方でした
新しいお家を傷つけてはと心配しても
全然気にしないで 猫の為に建てたのだから
そうおっしゃって下さった方でした

でも それから時々お電話が入りました(何時も何かあったら連絡してねと言う事にしていますので)
その 電話の様子が どうもおかしいのです
大丈夫ですか?」と聞くと「え〜え〜大丈夫です 」というお返事
でも 何か変なのです
そのうち 電話中にドサッという音がしました
どうかしたの?」と聞くと
ポヨヨンが落ちた」という返事
何処から?」ト聞くと「流し台に登ろうとして落ちた 」と言う
どこかおかしいの?」と聞いても返事が曖昧
行きましょうか?」「大丈夫、元気だから 」「でも、一度見ておきましょうか?
じゃあ、今では無く1時間後に私出かけるからその後来てください」との事
鍵は植木鉢の下に置いておくから」「判りました
それでも心配で友人に頼んで車ですぐに出発 近所で1時間位つぶしてから家に行き鍵を開けると
一緒に行った子猫が飛んで来ました
ポヨヨンは何処にいるの?
そういうと子猫はすぐに廊下を奥に走って行きます
一目散にお風呂場に(勿論そこがお風呂場だとは私は知りませんでしたが)
そしてポヨヨンがお風呂マットに横になっていました
身体は冷たく 息も絶え絶えに
でも綺麗な毛並みで今洗ったばかりの様でした

死にそうな子を洗った?
訳が判りませんでしたが もう肛門も開いて来ていたので すぐ側で開業している先生に連絡
応急処置をそこでして 我が家に連れてかえりました
この時 子猫も一緒に連れて帰りました
全く動かせない状態でした
点滴をしながら 触る事も出来ない程弱っていました

二日程生死をさまよいながらも ポヨヨンは命をとりとめました
良く頑張ったとだと頭をなぜると 額に血が滲んで来ます
何?」 良く見ると傷があります
体中をくまなく調べていく内に 鳥肌が立って来ました
今まで全く身体をいじれなかった事と ポヨヨン自体が身動きしなかった為
出血は見えませんでした
至る所 顔から手足、身体、しっぽの先まで10や20と数えきれない程
半月の形のまるで彫刻刀か何かで刺したような同じ形の傷があったのです
怒りと驚きですぐその方に電話を入れました
彼女はごく普通でしたら「ポヨヨンはどうですか?」等を聞くと思うのですが全く違いました
私の方から「あの体中の傷はどうしたのですか?」と聞きました
傷?知りませんよ」「凄い出血があったでしょ? 」「いいえ、そんな事一度もありませんよ
死にそうなポヨヨンを洗ったのですか?」「ポヨヨンは死にそうなんて事ありませんよ
全く怪我をしている事を知らなかったのですか?」「 怪我なんて一回もしていませんよ
あれだけの出血と怪我があったのを御存じないの?」「 知りません
それでは、また同じ危険な目にあうかも知れませんね 原因が判っていれば避ける事も出来るでしょうが
判らないとなると またいつ同じ怪我をするかも知れませんね
今ポヨヨンは生死をさまよっています 生きるか死ぬか判りません
しばらく動かせないし点滴しているのでお預かりしておきます
」そう言いました
先方は「子猫は関係ないから連れていかなくてもいいでしょう」と言いました
ポヨヨンが何処でどうしてこのような傷を負ったのか判らないという事は
子猫もまた何時同じ怪我をするか判りませんよね
子猫が居ないとポヨヨンは寂しがるし 子猫もポヨヨンが居ないと駄目だから一緒に行ったので
治るまで一緒にしておきますね
」そう言いました
その後 彼女からは一回も何も連絡を頂きませんでした
間に入って下さった友人にこの話をしました
彼女も吃驚して話してくれた事がありました
それは
「彼女はどうやらノイローゼでお薬を飲んでいるらしい
その薬のせいか 或いはノイローゼが治っていないのか 自分でしたのかもしれない
そうでは無いかもしれない などとまた自分自身の事で悩んでしまったらしい
もう 猫を飼う事自体が負担になってしまったらしい」と言う事で
ポヨヨンは戻って来ました
その後ポヨヨンの身体を治す事に時間が費やされましたが
子猫は前に兄弟で貰って下さった方が引き取って下さいました




治療しながらポヨヨンの貰い手を探していました
 たまたま開業準備の為と大学の病院でお勉強していた先生が写真を見てすぐ貰いたいと言って下さいました
行く先が先生なら治療も安心と思い 今度はそちらに行く事になりました
お子さんもいて 他の名前を付けてもらい 犬とも仲良しになって今度は大丈夫と思いました
ところが 今度はその先生が「ポヨヨンが死にそうなの
そう電話をかけて来られました
どうしたの?」「いえ、もう駄目みたい 」「何がどうしたの?
こちらが何を言っても私には先方の言う話が理解出来ませんでした
結局 また前回一緒に行って下さった友人の車でまた入院させる為引き取りに伺いました
それもちょっとこじれてしまい その先生は多くの先生を巻き込んでポヨヨン騒動を起こしてしまいました
その最後の手段で 皆様の意見をまとめて 私が引き取りに行ったのですが
目が点
死にそうだと言っていたのに 片手にポヨヨンをだらーっと下げて
ほら」っというように投げよこして来ました
死にそうだとさんざん騒いでいたのに 一目見て元気と判りました
死にそうだと言ったけど 元気そうじゃない」と言うと
そうよ」っと言って家に入ってしまいました
一緒に行った友人も「元気じゃないか、何処が死にそうなの?」
って聞いたのですが 「何でも良いから入院入院」と言って連れて帰りました
家に帰ると留守電がその先生から入っていました
家族会議を開いた結果、その子はお返しします
それだけでした
ほっとしました 元気元気と言われて死にそうになっているより
死にそう死にそうと言われて元気な方がどれだけ嬉しいか(゚-゚)(。_。)(゚-゚)(。_。)ウンウン




それ以来 私 猫の貰い手を探すのはやめました
ポヨヨンはきっと我が家にいる為に来たのだろうと
そう思って家においたらベルが来ました
そしてまたベルの母親(?)になってくれたのです
ポヨヨンも数奇な運命を辿って来た子です(^_^)
 










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