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獣医師広報板のキャラクター:ココロちゃんあきらめないで!迷子動物・保護動物帰宅実例集13
迷子ネコ>自宅から不明、1ヶ月後に近所で発見
編集−りんママ
初出:2007/08/15・改訂:2009/02/18
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◆こどもあんぜんサイト宣言◆
こどもあんぜんサイト宣言

■迷子になった日 2007/06/19
■帰宅した日 2007/07/31
■届出先機関  警察署・保健所・収容施設・道路関係の役所
■発見の決めて 配ったチラシを見た人からの情報
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<プロフィール> ボア(去勢♂ 6.6kgほど大柄/雑種(ロシアンブルーカラーで模様は一切ない、セミロング。)
性格は、完全室内飼いだったので、かなり臆病、ほとんど他人には馴れないので、呼びかけると逃げる。
ジャンプ力が弱い。首輪はしていなかった。


◆経過
6月19日迷子になった当日
 午前4時 最後の存在確認。この後、家人の引き戸の閉め忘れ箇所から脱走した模様。
 午前9時 起床。通常であれば、朝食を欠かさないはずが、その日に限ってボアがいないことに気づかず外出する。
 午後4時 帰宅。ボアの出迎えがないことで事件に気づく。家中を捜すが見つからなかった。
 午後5時前後から自宅の周囲を捜し始めるが、発見できなかった。
 午後9時 家人の帰宅により、4時過ぎに引き戸がしばらく開いていたこと、他の同居猫が外に出ていて戻ったことを知る。同日の夜遅くから警察に通報、捜索のためのビラ(B5版)を100枚以上作成する。

6月20日 初のポスティング、家の周囲の詳しい捜索を行う。インターネットを検索して「迷い猫」関係のサイトに「捜索依頼」を書き込む。ポスター(チラシと同じもの)を家の周囲に貼る。動物管理センターに問い合わせ。道路関係の役所(区の道路管理課、環境事業所の2箇所)に問い合わせ。地方新聞の新聞販売店に折込チラシの問い合わせをする。

6月21日 23日の午前中までに持って行けば24日(日)の朝刊に折込ができるとのことで、昼夜兼行で2個のプリンターをつなぎ、3,500枚程度のチラシを作成する。

6月23日  この日の午前に3,000枚を届ける。ここまでの5日間で20回以上の捜索を行い、近所のえさやりおばさんと知り合いになる。

6月24日 午前0時半から4時までえさやりおばさんがおいでになる近辺に待機して待つ。

6月25日 仕事に復帰。捜索は夜の2回だけになる。(7時過ぎと9時過ぎ。)

6月26日 地方紙の「ペット探しています」のコーナーに掲載していただく。

7月1日 獣医師会の掲示板(※獣医師広報板よくある誤解)の存在を知って、情報提供の依頼を書き込む。平日の電話の問い合わせは欠かさず。交通事故の問い合わせも週に2回程度行う。

7月7日付のローカルのフリーペーパーにも掲載していただく。獣医師広報板スタッフや他の「迷い猫」サイトの方々の心得やアドバイスを読んで、様々に実行するが、それらしい効果は上がらず。ただ、24時間どんな時間でも連絡をいただけば、すぐに急行した。

7月11日 投稿文への画像貼り付けサポート完了の連絡をしたスタッフに、投稿後の近況報告メールを頂きました。
「ポスティングを200枚ぐらいおこないましたが、なかなか反応も鈍いですね。近所のものも含めれば、もう3回目のポスティングをやっています。配布を拒否されたり、見回りの際に「敷地に勝手に入るな」「毎晩毎晩うるさい」というお叱りを受けました。夜は声を潜めていますし、敷地内に入ることもお断りしてからやっていました。ここ数日、周囲の方々の眼が「まだやってるの?」という方向に変わっているようです。家族もそろそろ冷めてしまった部分もあって、この温度差が毎日辛くてたまりません。周囲の無理解ほど、心がくじけるものはありませんね。」諦めないで、情報がなかなか入ってこないようでしたので再度一から近所をくまなく捜索し直されることをアドバイス致しました。(※りんママ注)

7月22日 全国紙と地方紙に5,000枚の折込を行う。(印刷費6万3千円、折込費用2万円弱。)

7月30日 発見のきっかけになるMさんからの電話をいただく。庭や屋根の上によくいるというお話。この方は土日しか家に帰らないため、猫を捜している者がいることに気づかなかったそう。毛の色、身体のサイズ、動作が緩慢であること、警戒心がそこまでなさそうだということ、情報の中では今迄で一番ボアに近く、場所的にも一番近いので、餌付けを決心する。Mさん宅は我が家から直線距離で300メートル程度の非常に近いところだった。

7月31日 Mさんに許可を得て、午前5時に好きなレトルトを通り道に置いておく。7時過ぎに確認すると、ほとんどなくなっている。裏庭に回るとボアらしき猫が屋根の上にいる。

呼びかけると返事をするが、近寄ってはこない。15分後ぐらいに意を決して近づくと屋根から下りて、Mさんの家の隣家Uさんの裏庭に走りこむ。そのお宅の承諾を得て、裏庭を捜索。物置の下にいるのを発見。呼びかけに返答するが出て来ない。箒や魚網などでつつこうとするが不発。約1時間後、かつおぶしで誘い出すことにして、そのお宅からかつおぶしを借りる。手にかつおぶしを乗せて30分近く待つと食べに来る。すかさず両足をつかんで確保するが、物置と地面の間が狭く、引っ張っても顔が出て来ない。応援をお願いして、胴体の部分などを掻き出していただく。やせていたために、どうにか無事確保できた。

8月1日 健康診断。血液検査で肝機能の低下が認められる、心拍が早いとのことでレントゲンを撮る。気管支炎の初期症状とのことで抗生物質の注射。内服薬をいただき、明日の朝から服用させる予定。

8月11日 ワクチン接種の予定。


◆全体を通して良かったこと
 ・チラシを4種類作成して、レイアウトや写真を取り替えたこと。
 ・特に2枚目以降は「まだ見つかりません」や「捜し続けています」の文言を入れておいたこと。
 ・チラシの大きさをB5版にしたこと(折込の代金はサイズで決められていた)
  M新聞は1枚当たり1.5円。A新聞は2.1円。Y新聞は2.7円。地方紙は2.7円プラス消費税だった。
 ・「24時間いつでも連絡してください」と書き入れておき、実際に通報があればいつでも出かけたこと。
 ・ポスターに猫の名前、詳しい住所を入れなかったこと(結果的に多くの情報を得ることができた)
 ・ポスターを剥がされても、落書きをされても、黙々と次のものを貼ったのは良かったと思う。
  捜索には必ず画鋲とセロハンテープを携行した。
 ・好きなレトルトを常時携行していたことも良かった。通報してくださった方にもお預けした。
 ・それらしい通報があっても、決して必要以上に期待しないように心がけたこと。
 ・懐中電灯を一番明るいものにしたこと。
 ・捜索のコースを少しずつ変えたこと。特に逆周りをしたりすると、同じ場所でも全く違うものが発見できた。
 ・犬の散歩をしている方々に顔を売ったこと。隣近所の方々には特に訴えておいたこと。
 ・天候やその他の条件に関わらず毎日必ず捜索に出たこと。
 ・動物管理センターなどに、声なじみになるくらいしつこく電話をかけておいたこと。
 ・当然のことながら、様々な行事などの予定を全部キャンセルして通報に備えていたこと。
 ・捜索のコースの途中に神社を入れて、神頼みを続けたこと。心の安定のためには役立った。

◆全体を通して失敗したこと、考えさせられたことなど
 ・プリンターを使ってチラシを印字するのに、多大な時間と費用がかかったこと。
  特にインクの代金がかさんだ。家電量販店で2万円近くかかった。
 ・1枚目のチラシを急ごしらえで作ったため、ボアの毛色が暗めに見えてしまった。
  チラシに「灰色」と大きく書いておいたが、結果的に最初の頃は黒猫の通報が多かった。
 ・チラシをつくる場合、1枚当たりの作成時間は、縦長の向きで作る方が圧倒的に速かった。
1枚目と2枚目は電柱などに貼ることを考えて横長にしたのが失敗だった。
 ・連絡先の電話番号を自宅の電話番号にしていたこと。携帯電話にしておくべきだった。
留守電を聞いて出かけて、タイミングを逸したことが何度もあった。
途中からは15秒の呼び出し音で自動的に携帯電話に転送されるようにNTT「ひかりエース」(有料1,500円/1か月)というシステムを頼んでから、飛躍的に情報量が増えた。
 ・4回目のデザイン&印刷は印刷屋さんにお願いしたが、結果的にやはりレイアウトなどはプロにお任せする方が良かった。2日で5000枚を刷っていただいた。
 ・地方のテレビ局に礼儀を尽くして捜索の依頼などのお願いをしたが、全く相手にされなかった。奇しくも発見の日の夕方、ケーブルテレビが取材してくださることになっていた。最近は地方密着型の番組作成をしておられることが多く、お願いするなら、ケーブルテレビではないか。
 ・折込は延べ8000枚行ったが、効果は思ったほどではなかった。フリーペーパーも朝刊の情報コーナーへの掲載も効果が上がらなかった。テレビを除けば一番効果的な広報はポスティングだったと思う。特に、道を歩いている方や犬の散歩をしている方に手渡すのが効果的だった。
 ・夜10時ごろであれば、大きな声で名前を呼びながら歩いても苦情を言われない感じがする。
 ・自宅の周囲に砂をまいておいたが、鉱物系の砂であったため梅雨の雨でべちょべちょになり、掃除が非常に大変だった。
 ・同様に電柱や掲示板に貼ったポスターをA4の袋に入れて水に濡れないようにしていたが、隙間から水が入って汚い状態になったものもあった。発見し次第、新しいものと交換した。
 ・連日の捜索で腰痛になり、車の下を覗くのが辛かった。
 ・一番の失敗は、ボアが外に出るはずがないと思って、首輪などの万一の準備をしておかなかったこと。

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