獣医師広報板トップページ動物よくある相談メニューペットのための防災
獣医師広報板のキャラクター:ココロちゃんペットのための防災
文章:パールちゃん
初出:2001/05/18・改訂:2007/12/17・改訂:2008/07/06
◆「動物よくある相談」利用についての注意事項
★情報は自己責任でご利用ください。
★記載されている記事は獣医師広報板の掲示板に投稿されたものが中心で、獣医師広報板の
 見解を代表するものではありません。
★飼育方法の質問は意見交換掲示板をご利用ください。
◆こどもあんぜんサイト宣言◆
こどもあんぜんサイト宣言

[災害と動物リンク集] [掲示板] [セミナー・イベント]

◆物の備え・心づもり
災害は、ある日突然あなたを襲います。
地震の少ない土地だから大丈夫、近くに火山などないから大丈夫、そうとは言えません。
台風や異常気象などの天候急変による自然災害は、全国どこの土地でも起こりえることです。
自然災害ではなく、火災・ガス漏れ・化学物質飛散などによる人工災害もあります。
ぜったいに安全という場所はどこにもないのです。

災害時にはペットも被災者になります。
これまでの過去の災害においても多くのペットが犠牲となりました。
命は助かっても、被災した飼い主の生活上の理由から泣く泣くペットを手離さなければならない場合もあります。
そんな悲しいことにならないように、災害が原因で大切なペットを失うことのないように、ふだんから物の備えと心づもりをしておきましょう。
大切なペットのために。
飼い主であるあなた自身のために。

◆備えておきたい物
[餌・飲用水]
緊急時のためのフードと飲み水を最低1週間分は予備の器とともに用意しておきましょう。
災害発生から数日経てばペットフードの配給が行われることがありますが、それが確実に手に入るとはかぎりませんし、食べなれていないものだとペットの体調をくずします。
食べなれている保存のきくフードをペット用非常食として備蓄しておきましょう。

[避難用具]
ケージ、クレート、キャリングケースなどを1匹につき1個は用意しておきましょう。
災害時にはマイカーが使えなくなることが多く、避難のために公的機関が多数のペットを一括して移送する場合があります。
ペット同士の喧嘩を防いだり、怪我をさせずに安全に避難させるにはケージやクレートに入れるのがいちばんです。
ふだんの生活からケージやクレートに入ることに慣れさせておくといいでしょう。
気性の荒い犬には口輪を用意しておくと安心です。

[鑑札・迷子札]
首輪に鑑札・狂犬病予防注射済票や迷子札をつけ、ペットの名前とともに飼い主の氏名・連絡先を消えないように記入しておきましょう。
災害時にはペットが逃げ出して行方不明になってしまうことが多くあります。
放浪しているところを保護されたときのためにも、飼い主がすぐにわかるようにしておけば安心です。
首輪や迷子札がはずれてしまったときのため、マイクロチップを体に入れておくことも考えましょう。
ペットが行方不明になった飼い主は逸走届けを、放浪している動物を保護した人は拾得届けを、警察・保健所に連絡してください。

[薬]
災害によるペットの怪我に備えて、消毒薬や化膿止め、ガーゼ、包帯を用意しておきましょう。
応急処置の仕方をふだんからかかりつけの獣医さんに教わっておくと役に立ちます。
災害時にはかかりつけ病院と連絡が取れなくなったり、薬の入手が困難になったりします。
慢性の病気などで決まった薬を飲んでいる場合は、予備の薬について獣医さんに相談しておきましょう。
急にやめたり減らしたりするとよくない薬は特に気をつけましょう(抗生物質・心臓病の薬・ステロイド・インターフェロン・抗てんかん薬・その他)。
獣医師が途中でやめてもよいと言わないかぎり、処方された薬は最後まできちんと投与することが大切です。
保管方法や保管日数によっては薬の成分が変質して効果がなくなるものもありますから、その点も獣医さんによく聞いておきましょう。

[他]
緊急用品として、予備の首輪やリード(引き綱)、猫用ネット、ペットシーツや古新聞、タオルなどをひとまとめにして備えておきましょう。
タオルは濡れたり汚れたりしたペットの体を拭くときのほか、怪我をしたときの止血や寝床の敷き物、防寒のために役立ちます。
飼い主の匂いのついている古着なども用意しておくと、飼い主と離れた避難先などでペットは安心することができます。

[飼育メモ]
ペットの飼育メモをひとまとめにしておくことをおすすめします。
生年月日、鑑札番号の控え、予防注射・ワクチンの接種歴、病歴、去勢避妊手術の有無、かかりつけの獣医さんの名前のほか、餌の好みや健康状態、日々の運動量の目安などを記入しておけば、誰かにペットの世話を頼まなければならないときにとても役立ちます。
飼い主が不測の事故で入院などしたときのことも考えて、飼育メモには飼い主の自宅以外の連絡先(携帯電話、勤務先、親類知人)も記入しておきましょう。
また、万が一にペットが行方不明になってしまったときのためにペットの写真を用意しておくと捜索するときに役立ちます。
飼い主とともに写っている写真があれば所有権の混乱が生じた際の証明になります。
飼育メモと一緒に写真も保管しておきましょう。

◆ふだんから心がけておきたいこと
[飼育場所の安全]
室内飼いのペットは、地震によって窓ガラスなどが割れると破片で怪我をします。
万が一のために、室内の床に広げられるような古毛布などを取り出しやすいところに保管しておくといいでしょう。
厚手のソファカバーなどを常に使っていると、とっさのときの代用にすることができます。
突然の地震に備えて、室内の落下物からペットを守る方法と退避場所も考えておきましょう。
屋外飼育のペットについては、地震による落下物やブロック塀の倒壊を考慮して飼育場所を決めましょう。
台風などの強風対策として、飼育舎の点検や補修も必要です。

[しつけ]
災害時にはやむなく避難などをして見知らぬ場所で見知らぬ人や動物とともに暮らすことが予想されます。
犬にはふだんから「待て」「静かに」などを教えておきましょう。
避難先でケージに隔離された場合、ふだんは外でしか排泄をしない習慣のペットは排泄を我慢してしまいます。
排尿・排便障害やストレスを防ぐために、トイレシートなどの上で排泄をすることを覚えさせておきましょう。

[登録]
犬を飼う飼い主には登録を市町村に届け出る義務があります。
災害時には登録された犬が優先して保護されることもありますので、必ず登録を済ませておきましょう。

[ワクチン・予防注射接種]
多数のペットが一括して保護されるような場合、1匹が病気をもっているとあっという間に感染して病気が広がることもあります。
病気にしない・させないために、定められたワクチン接種や狂犬病予防注射を行っておきましょう。

[緊急避難]
住んでいる市町村に緊急時の動物避難場所について確認しておきましょう。
住民の公的避難場所にペットを連れていく場合は、保管場所の具体策などをきちんと確認しておけば、動物が苦手な人とのトラブルが避けられます。
住民の公的避難場所にペットの同伴が許可されていない地域では、別途に動物避難場所を設けるよう行政に要望しましょう。

[預け先]
万が一の災害に備えて個人的にペットを預かってくれる先をさがしておくと安心です。
親類知人など動物好きの人同士で声をかけあい、"お互いさま"の連携をしておくといいでしょう。

[飼い主グループ]
町内会や自治会などの地域組織を通じて、緊急時には近隣の飼い主同士が連携する関係を作っておくといいでしょう。
災害発生時のペット状況のとりまとめ、避難先での協力、行政への連絡窓口など、飼い主グループを作ることによって混乱を最小限にし、助け合うことができます。

【ペットのための防災 参考資料】
大地震の被災動物を救うために・兵庫県南部地震動物救援本部活動の記録
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/directory/eqb/book/7-156/index.html
注※
神戸大学附属図書館Webページへのリンクです。
兵庫県南部地震における動物救援の膨大な記録が収められています。
この資料に関するリンク/著作権については、
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/link.html
を必ず読んでください。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

サポーター:日本ベェツ・グループ 三鷹獣医科グループ&新座獣医科グループ 小宮山典寛様のリンクバナー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。


新潟市水族館マリンピア日本海
フンボルトペンギンの赤ちゃん。
拡大画像
画像募集中!!(無料)
画像集

◆獣医師広報板の主張

◆獣医師広報板管理人の独り言
利用上の注意事項&メニュー
2024年9月のBest
  1. 大阪万博ペット同伴絶対反対(148)
  2. SNSへのペットの亡骸写真のアップは是か非か(143)
  3. クラウドファンディングで、学生です、動物愛護です、お金ください(81)
  4. 杉本彩氏を訴える名誉毀損裁判について(79)
  5. 繁殖犬の年齢制限犬のみ扱う団体は動物保護団体か繁殖業界の下請けか(74)
  6. 動物愛護団体の応援は注意が必要(73)
  7. 獣医師でない無資格者による手術(87)
  8. 動物管理の重大さー行政はまずは引き取れ!(58)
  9. 禁酒法を作っても、みんな酒をマフィアから買ったように(53)

◆獣医師広報板よくある質問(FAQ)

◆獣医師広報板からのお願い
獣医師広報板をご利用、本当にありがとうございます。
獣医師広報板は個人サイトですが、その運営はボランティアスタッフが担い、運営資金はサポーターの応援に頼っています。
獣医師広報板は多額の累積赤字を計上しております。
サポーターは企業でも個人でも結構です。
ぜひ、獣医師広報板をサポーターとして応援ください。

◆PC版コンテンツ利用数Best(2024年9月期)
  1. 管理人の独り言(7,012)
  2. 猫のカロリー計算(4,132)
  3. 動物よくある相談(3,775)
  4. 犬のカロリー計算(2,988)
  5. 迷子動物、保護動物掲示板(1,506)
  6. 広報板カフェ(1,580)
コンテンツ別アクセス数

◆電子図書
電子図書「"犬と麻薬のはなし−麻薬探知犬の活躍」は、2022年2月23日より第四版になっております。
新しいエピソードも追加され、データーも更新されています。
第一版、第二版、第三版を読まれた方も、是非第四版をお読みください。
犬と麻薬のはなし−麻薬探知犬の活躍−第四版2022/02/23公開

◆一般市民向けの動物に関するセミナー・イベント
★毎週土曜日午後1時〜4時
ペットロスホットライン
ペットロスホットラインは、今のお気持ちをお聴きする電話です。
★WEB講座
★〜11月24日:静岡県静岡市
★〜11月25日:オンライン
★〜2025年2月24日:東京都台東区
★11月23日:栃木県大田原市,東京都千代田区・11月24日:島根県出雲市
★11月24日:東京都新宿区
★11月24日:愛媛県伊予郡
★11月24日:東京都豊島区
★11月26日:オンライン
★11月28日:オンライン
★11月30日:オンライン
★11月30日:オンライン
★11月30日:京都府京都市
★12月1日:石川県金沢市,島根県松江市
★12月1日:東京都府中市
★12月7日:栃木県真岡市,千葉県千葉市
★12月7日:東京都武蔵野市
★12月8日:東京都豊島区
★12月8日:オンライン
★12月8日:広島県広島市
★12月9日-23日:オンライン
★12月13日:東京都千代田区
★12月14日:オンライン
★12月14日:大阪府大阪市
★12月14日-25日:神奈川県横浜市
★12月14日-2025年1月11日:東京都港区
★12月19日,26日,2025年1月9日,11日:東京都武蔵野市
★12月21日:栃木県宇都宮市,千葉県松戸市,愛知県名古屋市・12月22日:島根県出雲市
★12月21日,2025年1月11日,12日,13日,3月1日:オンライン
★12月24日:オンライン
★2025年1月11日-13日:神奈川県横浜市
★2025年1月11日,12日:大阪府大東市
★2025年4月3日-6日:東京都江東区

セミナー・イベント情報はメールにて広報内容を送ってください。(掲載無料)

◆ペット動物獣医師&動物看護師向けの動物に関するセミナー・イベント
利用上の注意事項&メニュー

◆経済動物獣医師向けのセミナー・イベント

◆公衆衛生獣医師獣医師向けのセミナー・イベント

◆実験動物獣医師獣医師向けのセミナー・イベント

[災害と動物リンク集] [掲示板] [セミナー・イベント]

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。