ペット同伴可の宿泊施設が増えるなか、宿の規約を守らない人や飼い主としての常識をもたない人が増え、宿泊先でトラブルを起こす事例が目立つようになりました。
気持ちよく宿泊するために常識(マナー)と宿の規約(ルール)は必ず守りましょう。
・・・ペット連れ旅行 ココをチェック!・・・
●旅行の計画
これまでペット連れ旅行というと犬同伴が大半でしたが、猫同伴や、そのほかの種類のペット同伴も少しずつ見られるようになりました。
旅行に同伴するのに向いているかどうかペットの種類や性格をよく検討しましょう。
家ではしつけができていても旅先ではその通りにならないこともあるので要注意。
【チェック項目】
・予防接種を受けている
・現在、健康である
・ノミダニ対策をしてある
・発情中または発情前後ではない
・乗り物に長時間乗ることに慣れている
・環境の変化に対応できる
・見知らぬ人や動物に友好的である
・不安になっても鳴かない
・ケージやキャリーボックスに入ることに慣れている
・トイレのしつけができている
・リードをつけることに慣れている
・飼い主の言うことをよく聞く
●飼い主の心構え
ペットが旅行に順応できるかどうかだけでなく、飼い主の努力も必要です。
【チェック項目】
・ペット同伴旅行の情報を集める
・自分のペットに合った宿を選ぶ
・ペット同伴を念頭に置いた旅行プランを立てる
・旅先でトラブルやアクシデントが起きないよう配慮する
・宿や他の宿泊者に迷惑をかけたら誠意をもって対応する
●宿へ問い合わせ・予約
宿から聞かれることに正確に答えましょう。
宿からペット同伴についての規約(ルール)の説明を受けてください。
不明点は細かく確認するようにしましょう。
旅行会社や旅行代理店を通じて宿泊予約をする場合も必ず宿の規約の確認を。
次のようなことを確認しておくこともおすすめします。
【確認項目】
・ペット同伴可スペースと不可スペースの確認
・持っていったほうがいい物の確認
・近隣観光スポットや海山川などへのペット同伴可・不可の確認
・近隣の動物病院の確認
●持ち物
持っていかなくてはならない物・持っていったほうがいい物は、以下を参考に予約の際に必ず宿に確認してください。
リード、首輪、胴輪
多くの宿で犬は客室以外ではリード着用を定めています。
ノーリードOKの場所以外では必ずリードにつなぎましょう。
猫も脱走防止のためにはリード着用が安心です。
万が一に迷子になったときのために迷子札や鑑札を必ずつけておきましょう。
ケージ、サークル、キャリーボックス
飼い主が食事や入浴で客室から離れる場合にはケージで留守番を。
部屋に放しておくと飼い主を追ってドアや家具類を傷つけてしまうことがあります。
布カバー
客室のベッドやソファに抜け毛をつけないために大きな布カバーで覆います。
使い慣れている敷物
多くの宿でベッドにはペットを乗せないよう定めています。
ケージ内に敷くか、床に敷き物を置き、そこで休ませます。
食べ慣れている食餌
宿によってはペット用の食餌を用意するところもありますが、
健康を管理する意味からも食べ慣れている食餌がいちばんです。
使い慣れた食器
いつも使っているフード入れと飲み水入れを持参しましょう。
使い慣れたおもちゃ
環境の変化による不安を和らげます。
エチケット袋
館内でも館外でも散歩道でも排泄物の放置は厳禁です。
トイレセット
室内排泄の習慣がなくても環境が変わるとマーキングをする可能性があります。
トイレセットは必需品です。
消臭剤
匂いは目には見えない迷惑です。粗相をしてしまったときのため消臭対策を。
芳香性消臭剤は宿独特の雰囲気を損ねるのでなるべく無香性を。
どのような消臭剤を持参したらいいか事前に確認するといいでしょう。
粘着テープ
どんなにシャンプー&ブラッシングをしていても必ず毛は落ちます。
チェックアウトの前に粘着テープで抜け毛を拾いましょう。
飼い主の服についた抜け毛を取るのにも重宝します。
ぞうきん
食餌場所の汚れやよだれを垂らした場所、床につけた足跡はぞうきんで拭きましょう。
チェックアウトの前にサッと床を拭くのはマナーのうちです。
ゴミ袋
自然のなかにある宿ではゴミの処理に大変な労力と手間がかかっています。
排泄物はもちろん、汚れ物や抜け毛は持ち帰るようにしましょう。
ブラシ、シャンプー&リンス、タオル&バスタオル、ドライヤー
雨天の外出、海山川で遊んだあとはペットをきれいにしてから入館しましょう。
タオルはたくさんあったほうが重宝します。
ペットの常備薬&救急薬
環境が変わって体調を崩したり、外出先で切り傷を作ることがあります。
必要と思われる常備薬、乗り物酔いの薬、消毒薬などを持参しましょう。
飼い主の服装
ペット同伴不可のスペース(食堂や喫茶ルームなど)に入るときのために、
ペットの抜け毛のついていない服装を用意しましょう。
就寝時もベッドにペットの毛を落とさないよう気をつけましょう。
●いよいよ旅行出発
シャンプーとブラッシングを済ませて抜け毛と体臭の対策をしましょう。
ペットの健康管理に気をつけ、体調を整えてから出発しましょう。
乗り物酔い防止と気分転換のため、途中休憩を取りながら目的地へ。
●チェックインのとき
ペットとともにすぐに入館せず、まず飼い主だけが入って到着の挨拶を。
ペット出入口や足洗い場、同伴可・不可スペースを確かめましょう。
粗相をしてしまったときなどのトラブル発生時の対処法についても確認を。
ペットの入館は宿のOKが出てからにしましょう。
入館前には必ずペットの足をきれいにしてください。
お散歩や外出から帰ってきたときも同様です。
●館内の共有スペースで
玄関から客室へ、客室からペット同伴可スペースへなど移動するときは、必ずリード着用、必ず抱っこ、必ずキャリーボックスに入れるなど、宿の規約(ルール)を守りましょう。
他のペット同伴者やペットを同伴していない人と出会う共有スペースでは、ペットが迷惑の元とならないよう充分に配慮しましょう。
●客室で
客室に入ったらまず水飲みとトイレをセットし、食餌と排泄場所を教えましょう。
多くの宿ではベッドやソファにペットを乗せない約束になっています。
寝場所はここ、と場所を決めて敷き物を置き、誘導しましょう。
ベッドやソファに持参した布カバーをかけ、抜け毛がつくのを防いでください。
もし粗相をしてしまったら黙って処理をせず、すぐに宿の人に連絡してください。
シミが残ったりして家具や室内に損害を与えてしまうことがありますから、持参した消臭剤などを使って勝手に処理はしないようにしましょう。
宿の人に報告をしてすぐに対処すれば備品に痕跡を残す被害が最小限で済みます。
ドアや壁を引っ掻いて傷をつけてしまったときなどもすぐに宿の人に報告してください。
客室が痛むのは宿にとって大きな損害です。
汚さない・傷つけない・匂いを残さないように気をつけてください。
●ペットを待たせるとき
ペットだけ客室に置いて留守番させることは控えましょう。
やむを得ず留守番をさせるときはたとえ短時間でも必ず宿の人に連絡し、客室の備品を壊したりドアを引っ掻いたりしないようケージに入れましょう。
ふだんは鳴かないペットも環境が変わると不安になって鳴くかもしれません。
鳴いて呼ぶ場合は他の人の迷惑にならないようすぐに鳴きやませるようにしましょう。
●チェックアウトのとき
来たときと同じ状態にしてチェックアウトするのがマナーです。
抜け毛のそうじは特に念入りに。
排泄物やゴミは宿に処分を任せず自宅まで持ち帰るのが本当のマナーです。
次にくる人が気持ちよく利用できますように。
■■ 排泄・抜け毛・鳴き声 がトラブルの3大原因です ■■
●獣医師広報板ではペット同伴可の宿にアンケートを実施しました。(2003/7)
宿泊するみなさんにぜひ知っていただきたい宿の声です。
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