獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-199802-462

プロキシオン先生、いろいろご指導ありがとうございました。
投稿日 1998/02/09(月)12:27:40 Sanami

先生がすすめてくださった
ように
痴呆の犬の介護をしている私の経験が少しでもどなたかのお役に立てるよう、
いろいろなところでお話させていただこうと思っています。
と言うわけで、またここへお邪魔しました。
皆さん、犬も痴呆症になると言うことをお聞きになったことがありますか?
人の痴呆症状と似た状態になるのです。
高齢犬がすべて痴呆症になるとは限らないと思いますが16 17 18才といった年齢を
迎えた犬たちの中には、とてもひどい状態になるワンちゃんもいます。
私の勇君は、最悪の状態を脱しましたが、ここまで回復するには困難な道のりがありまし
た。
さまざまな症状があるようですが、徘徊、突然犬が吠え続けるようになって、
いさめても収まらない、など、人の手を常に必要とする状態になってしまいます。
私の経験から言うと、とにかくそばにいてやることなしには回復はありません。
経験なさった方ならばお分かりでしょうが、飼い主は精神的にも肉体的にもボロボロに
なってしまうものです。ただ、これが老いという動物の自然の姿だということを認識しな
がら
辛抱強く介護を続けることしかありません。
自分の家を間違えて、隣の家に入ろうとする、それまでしたことのないこと、例えば、
道端に落ちている食べ物を食べてしまうなど、何か変だな?と思ったら、
痴呆の兆候ではないかと疑ってみてください。
叱っても叱ってもいうことを聞いてくれなくなったとき、痴呆かな?と思ってみてくださ
い。
その時がきたら、私たちは愛犬に対するかかわり方を変えていかなくてはなりません。
私自身は、愛犬の変化にその理由が分からず、しばらくの間 適切な対応が出来ませんでし
た。
長い時間ともにすごした愛犬とのお別れが近づいていると気づいたら、今まで通りの接し
方を切り替え、
愛犬が最期の時間を安心して過ごせるようにしてあげなければならないのだな、というこ
とを学びました。
今、勇君は一人でしっかりと立つことも、歩くことも出来るようになり、吠えることもな
くなりました。
同じように愛犬の痴呆症で困難の中にいる皆さん、一緒にがんばっていきましょうね。
長くなってごめんなさい。では・・

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