＞１、腎臓の腫瘍は抗生物質を使って進行を遅らせることができるのか？また与えつづけることにより、下痢などを起こさないか。
腫瘍に抗生物質を使用しても、進行を遅らせることはできないと思います。抗癌剤の使用ならば、遅らせることはできると思いますが、ハムスターに対する抗癌剤の使用は、文献等にごくわずかしかありませんので、はたしてその種類の抗癌剤が効果があるのかがわからない状態です。
また、抗生物質の使用により、腸内の細菌叢が乱れて、下痢などの消化器症状を起こすことがあります。その時は、抗生物質を別の種類に変更するか、投与をやめた方がよいと思います。

＞２、手術をする際のリスクがあると思いますが、リスクが大きいのかどうか。
ハムスターは小さな動物ですので、手術に対するリスクはかなり大きなものです。腎臓の腫瘍でしたら、腎臓摘出と思いますので、腎動静脈、尿管を確実に結紮しなければなりません。猫ぐらいの大きさだと、腎動静脈、尿管などは、はっきりわかりますが、ハムスターは小さいので、動脈を傷つけた場合の出血が、少量でも、ハムスターにとって大出血となりかねません。

＞３、病院で「腎臓の腫瘍が原因で汗腺のカサブタ状のものができた」といわれましたが、逆の言い方をすれば汗腺にカサブタができれば腎臓の腫瘍なのでしょうか？
汗腺というのは、ゴールデンハムスターの背中というか脇の下に左右対称にある臭腺のことでしょうか？もし、その臭腺のことでしたら、雄で歳をとっていくと、臭腺の分泌の盛んな個体は、かさぶたみたいになります。時々、皮膚病または出来物と勘違いして来院する飼主もいます。これは生理的なものですから、臭腺のことでしたら心配いりません。

＞４、オシッコに精子が出ているというのは何か病気なのでしょうか？
尿を顕微鏡で見て、精子を確認してのことでしょうか？化膿性の腎疾患ならば、尿が白く濁ることはあります。本当に尿に精子が出ているとしたら、ちょっと思い当たりません。ほかの先生の意見を待ちたいと思います。

＞５、総排泄口が黒いのですが何か原因があるのでしょうか。
ゴールデンハムスターには、総排泄口というのはありません（鳥類と爬虫類で総排泄口という表現をします）ので、雄ですので、肛門か尿道口のどちらかが黒いのだと思います。黒い垢みたいなものが付着しているのだと思います。肛門だったら、軟便が付着している可能性があります。消化器の状態がよくなく、下痢をしているのだと思います。尿道口でしたら、血尿の疑いがあります。

＞腎臓の腫瘍と診断されましたが、レントゲンでわかるものでしょうか？
レントゲン撮影によって、腹腔内に腫瘤があることは確認できます。その腫瘤の位置によって、どの臓器が腫れているのかを予想することはできます。ただ、その腫瘤が腫瘍かどうかは、病理検査してみなければ、断定できません。超音波診断も有用です。確定診断は、最終的には病理組織検査になります。腎臓の腫瘍の疑いが非常に強いといわれたのではないでしょうか？