獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-199809-70

敬老会に出席したムクムクです。
投稿日 1998年9月15日(火)17時28分 ムクムク

母の付き添いです。


Re:耳だれが出て平衡感覚がにぶっています。
9月15日発言のやなせさんへ

頭を横に傾けてまっすぐ歩けなくなくなる疾病ですが前庭性失調症候群という
疾病があります。 種々の原因で内耳前庭の器質的または機能的障害を生じ、
主として運動失調をきたす疾患です。
原因は末梢の炎症(中耳炎)、中枢性の炎症(猫伝染性腹膜炎・トキソプラズマ・
クリプトコッカス)、中毒(アミノグリコシド系薬物)、栄養障害(ビタミンB1
欠乏)、脳の外傷血管障害、腫瘍などです。
内耳の感染が原因の場合の治療は長期間の抗生物質投与が必要とされます。

Re:子犬がエサを食べません。
9月13日発言のまえざわさんへ

購入直後の子犬といっても生後45−60日日の場合、いきなり症状が
現れて飼い主さんを驚かせたりもします。
特に親譲りの免疫も切れ、ワクチン免疫に移行する時期なので疾病の予防と
いう面からいうと難しい時期だったりします。
まえざわさんの場合、3っ月半ですからもう何度かワクチンを経験し、
ワクチン免疫も完成されつつある時期といえます。
その後いかがでしょうか。 子犬は思いっきり暴れた後に、ぐっすり
眠ったりもします。 ただ、食欲にむらがあるのは心配です。
熱があったり、他にも症状がある場合があるからです。
相変わらずでしたら、お近くの動物病院でご相談ください。

Re:膀胱炎なのでしょうか?
9月11日発言の鈴木順巳さんへ

 排尿後もしゃがんでいる場合、残尿感を訴えていると言えます。
 また、トマトジュースを割ったような尿とのことですので、検査してみないと
 本当のことは言えませんが血尿ないしは血色素尿かもしれません。
 このような症状を呈する疾病ですが、膀胱炎・腎盂腎炎・尿石症などが
 疑われます。 膀胱炎でいえば原因菌によってかなり治療が長引いたり、
 治療後、何度か再発を繰り返したする場合があります。
 そういう意味では根気のいる病気の部類になると思います。

Re:再度、セキセイの肥満について
9月11日発言のmtoriさんへ

 セキセイの腹部膨大ですが単なる肥満、ヘルニア、雌の場合・卵巣や卵管の
 疾病、腫瘍(悪性・良性)、腹水症などが原因だったりします。
 例えば肥満であったものが脂肪肝から肝硬変に移行し、末期は腹水症に移行する
 する場合もありますし、脂肪だと診断していた部位に固いしこりが現れて、
 腫瘍と診断名が変わることもあります。
 鳥の場合、犬や猫のように試験開腹で診断を確定させることも簡単には出来
 ませんし、各種の臨床検査も行いにくいので、私も指の感覚でおおざっぱな
 診断を付けることしばしばです。
 食事制限ですが、プロキオン先生からもレスがついていますが私も賛成は出来ま
 せん。 餌として脂肪分の多いものを避ける、たとえばシードを全部抜いてしま
 うようなことも出来れば有効です。 かなり手間なので飼い主さんからは嫌わ
 れるアドバイスですが。

Re:羽毛障害のセキセイについて
9月8日発言のぶんさんへ

 コロですがセキセイインコの羽毛疾患のため飛翔が出来ず、地面を歩き回る
 ために足の裏に糞が固く付着し、その為すぐに転ぶので付けられた症状名です。
 フレンチモルトはフランスの風邪という意味でして、イギリス系の研究者が
 対処しにくい嫌な疾病に、あまり好ましく思っていない国の名前を冠した
 と聞いています。 つまり、長くコロやフレンチモルトの原因は不明で、
 一次はビタミンやミネラルの欠乏症、遺伝性疾患なども疑われていました。
 日本では1982年に岐阜大の平井先生らによってパポバウイルス(BFD)の集団
 感染が確認されました。
 このあたりは私のホームページ
http://www.remus.dti.ne.jp/~mukumuku/case/umou/umou.html
 をご覧ください。
 PBFDはオーストラリアの風土病で、キバタンの野生群でよく発生していた
 疾病です。 近年、このPBFDの原因ウイルスがサーコウイルスとされ、
 バタン類をはじめ広くオウム類だけでなくセキセイインコの羽毛疾患の
 原因であると報告されています。
 ただ、BFDがパポバウイルスによるものであることも確定されていますので
 そのあたりの整合性に私も頭を痛めております。
 幸い、鳥類のウイルス学の権威の先生と懇意にさせていただいておりますので、
 ご意見を求めたりもしております。
 そのうち、ハッキリとした書き込みが出来ると思います。
 サーコウイルス感染症につきまして、現在はPCDと呼ぶのがいいように
 考えています。日本ではPCDは真田直子先生らによって、発生が報告されて
 います。

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