意見交換掲示板過去発言No.0000-199810-112
望月さんへ・・・Re.健康相談(プレーリードック) |
投稿日 1998年10月28日(水)12時33分 イブ
口腔疾患は、プレーリードックの病気で最も多いものの一つです。大体は、生まれつきの不正咬合だったり、飼育環境の不適切による歯根部の変形です。例えば、ケージの柵を長期にわたって口を斜めにして齧っていたりすると、変形して噛み合わせが悪くなってきます。また、食餌の栄養学的問題で、特にカルシウムとリンのバランスが大切なのですが、その不適切によって歯や骨の異常をきたす場合があります。 プレーリーの場合、歯根部が永久的に開いているので、歯根がなくなったり異状をきたさない限り、いつかは歯が伸びてくる筈です。ただ、先程述べた栄養学的な問題があったり、歯根を傷めるようなかたちで何度も歯を折ったりすれば、歯の成長が遅かったり、変な形や方向に伸びてきてしまったりする事はあるでしょう。 さて、御相談の2点ですが、これはやはり、プレーリーに詳しい獣医さんに診てもらうべきでしょう。 呼吸が苦しそうとなれば、もちろん呼吸器感染症などの疾患も考えられます。この場合、元気食欲のあるうちが治し時ですから、あまりのんびり構えていないで、早目の対応を図ってください。 それと、呼吸器感染症とは別にもう一つ考えられるのが、先程述べた栄養性の歯・骨の異常による二次的な症状です。顎の骨と鼻の骨は、ほんの数mmしか離れていません。それで、歯が悪いと歯肉や歯根を経由して隣接した骨を冒してしまう事があるのです。特に上顎の歯が悪いと、上顎骨や鼻骨などにも炎症が広がり、慢性副鼻腔炎や涙嚢炎などをおこす事が知られています。 まず、病院で診察を受け、飼育環境や食餌についてよく検討してみましょう。 |
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