長野県で獣医をしている渡会といいます。
カメ吉君の甲羅ですが、栄養障害が疑われます。
甲羅の左右対称が失われたり、普通のカメに比べていびつな形であるような場合、現在あるいは過去において成長にブレーキがかかった証拠だと思います。僕のところにもミドリガメが居りますが、最初頭から尾まで5センチくらいの個体をショップで購入してから1年で甲長15センチくらいになりました。
多分、成長速度の違いは、光と温度、エサの違いではないかと思うのですが。
僕の飼育の条件を参考までに入力しておきます。

照明：レプティサンＵＶＢ5.0を12時間照射。陸場にはスポットを当ててあります。
水温：25℃通年加温。冬眠はさせません。
エサ：テトラ社のレプトミンを毎日与えています。
水質：常に循環させ、1週間に一度換水しています。

ミドリガメは簡単に購入する事の出来るカメですが、キチンと飼育するには意外に設備が必要になります。特に光の管理が重要になるカメです。日光浴が一番良いとされているのですが、水槽をひなたに持っていくと「ゆでカメ」になってしまったり、ガラス越しの光では光の内容が修飾されて利用しづらくなる事も多いので、人工照明を使用された方が管理がし易いと思います。
いったん変形した甲羅は元どおりにならない事も多いのですが、甲羅が変形するような飼育状態ですと、その他の栄養障害や、脊椎の変形などを併発する事もあるので注意が必要です。
飼育の条件を整えて、様子を見ると良いと思います。