意見交換掲示板過去発言No.0000-199901-42
ももさんへ |
投稿日 1999年1月9日(土)20時30分 うめりん
はじめまして一応獣医のうめりんです。 猫ちゃんの骨折プレートの件ですが、プレートで固定されている骨は、長骨 (四肢の大腿骨や脛などの長い骨)でしょうか。理想的には長骨のプレートは 全て除去したほうがよいとされています。その理由としては、 1.骨折が治癒の段階に達すると、プレートは不要なだけでなく、動物が運動する 際に骨に正常な緊張・圧迫がかからない(骨よりもプレートは硬いですので) ために、骨が変形してしまうことがある。 2.成長期の若い動物では骨の成長を阻害することがある。 3.プレート自体が刺激となって、動物が皮膚の上から舐めすぎてしまい皮膚病変 を起こしてしまうことがある。 4.感染が起こるときがある。 5.プレートは骨よりも熱伝導性が良いため、寒い環境にいると、そこだけ冷えちゃう。 プレートを除去する時期についてですが、手術をした動物の年齢によって違ってきます。 先生によって若干差があると思いますが、1歳以上の動物だと、プレート固定した後、 5から14カ月後に除去するはずです。もちろん、骨折が治っていることが条件ですが・・・。 蛇足ですが、かなり大昔にこんな話も聞いたことがあります。人間の場合は必ずプレートは除去 するそうです。というのは、プレートの耐久性(だいたい20年くらいでしょうか)よりも人間の 寿命のほうが長いからだそうです。ただし動物の場合はみんながみんな20年以上生きてはくれないので、 プレートは除去しなくてもよろしいということでした。 あまり上手く文章がまとまっていないですが、プレートを除去する際には全身麻酔をかけての処置になります。 あまりにも高齢だとか、他の臓器に問題があるといった場合、麻酔をかけての処置は難しいことがあるかも しれません。かかりつけの獣医師とよく御相談なさって下さい。 |
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