獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-199903-103

参考になりますでしょうか
投稿日 1999年3月22日(月)01時27分 くらら

近親交配と隔世遺伝の事についてですが、
ご参考になればよろしいのですが、少し外れているかもしれません、
 近親交配、それは人間に置き換えて考えるなら、近親結婚のことでしょう、
人間の場合とは違うと反論なさるでしょうが、この交配では、先祖を共有するもの同士の交配
ということになりますから、その結果として生まれてくる子供のすべての遺伝子型はホモであることの可能性が高くなり、
ヘテロである可能性はすくなくなると考えられます。このため、病的な劣性遺伝子の発現の機会が多くなり、
病気を持つ子供が産まれやすくなると、考えます。
 父母に血縁関係のある場合は、たとえばある一組の遺伝子は、どちらも共通の先祖に由来する遺伝子であるかもしれません。
他人結婚ではこの確率ゼロ、自家受精する植物では1と考えますと、
いとこ同士では1/16、またいとこ同士では1/64、となって、兄弟同士、親子同士の場合ですと、
もっともっと確率はたかくなります。
犬の場合、どのように遺伝が進んでいくのか詳しいことは私には分かりませんが、
この前のご意見でありましたように、目の色の異常などは、この例だと考えます。
 隔世遺伝ですが、ある性質を表に現すかどうかは、色々複雑で一言では言いにくいのですが、
単純な例ですと、色覚異常があげられると思います。
コレは、性染色体のX 染色体に関しての劣性遺伝ですが、性染色体がXXである女性には余り見られません、
X の染色体が2本共に色覚異常を発現する遺伝子でないといけないからです。
したがってある女性が、色覚異常の父親からX 遺伝子をもらうときそれは必ず色覚異常の遺伝子です、
でも、母親が正常な遺伝子である場合は、表面にはあらわれません。
しかしこの女性に子供が出来たとき、それが男の子であった場合、1/2の確率で色覚異常が現れることになります。
男の子はX 染色体が1本しかありませんから。
隔世遺伝は、ひとの場合でも考えられることですから、犬の場合でも考えられないということは、ないと思います。
残念ながら、犬の場合、どのような遺伝があるのか私にはわかりませんので、これ以上のことは申し上げられませんが。
このような、つたないわかりにくい説明でおわかりいただけるでしょうか。
長くなって、申し訳ありませんでした。










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