意見交換掲示板過去発言No.0000-199904-102
ノミ・ダニ防止用薬剤の安全性(Re:脂肪腫と....) |
投稿日 1999年4月13日(火)10時18分 太郎
マンタさんや田口先生のご意見で、おそらく脂肪腫とフィプロニルを関連づける実例はいまのところ報告されておらず、あまり関係がないような気がしてきました. ただ、インターネットでいろいろ調べた結果、やはり、フィプロニルの安全性に関しては、私としては納得が得られませんでした.フィプロニルが犬、猫のノミ・ダニ防止用に使われはじめて、2 3年、経済雑誌(フォーチュンでしたっけ)にもそのsuccess storyが載るほど大成功をおさめた薬剤のようです.(獣医を通じてのみ販売できるとしたところが成功の秘密と分析していたように記憶しています).とにかく長期的な検証もなしに多く使われているのですから、神経質になってもいいのではと思います. ここで、マンタさんが言われる"デマ、 逸話"かどうか判断は付きかねますが、一応、私なりにフィプロニルが主成分の犬、猫のノミ・ダニ防止用薬剤の副作用、危険性に関してまとめてみます. 1)発ガン性:これに関しては以前にこの掲示板で ヒゲクマ さん(1998/01/08)が、 アメリカ環境保全局(EPA)によりノミ・ダニ防止用にフィプロニルが毒物カテゴリーgroup C に指定されていると報告されています.動物実験で発癌性が認められているということです. 2)催奇性(奇形児出産危険性):これに対してはちゃんとした実験結果があるのかどうか、分かりません.(どなたか、文献を知っておられればお教えください).フランスでは、ヒトに対する一日当たりのフィプロニル摂取許容量は、一万分の1mg/kg/dayとのことですが(ヒゲクマ さん、1998/01/08)、そのような値にした根拠はどのようなものなのでしょうか.マンタさんの"ガンマアミノ酪酸(GABA)受容体に作用し塩素イオンチャネルを阻害します"とは、すなわち、フィプロニルはホルモンの一種だということですか.(素人なので馬鹿な質問かもしれませが.)"環境ホルモン"(どうも催奇性誘発物質とは同義語ではないようですが)の一つであるのかどうか(そうではないという証拠があるのか)、知りたいところです.環境ホルモンは微量でも我々に大きな悪影響をもたらします.単に皮下組織に達しないとか、毎日ペットにふれても微量だから大丈夫だとか、そういう安全性の説得法が通じないと思います. 3)発作(seizure):http://www.xpansions.com/k-9specialties/board/messages/7.htmlにある投稿を読むと、複数の人がそのダニ防止薬を使用した後、ペットが神経的な発作を起こし吐いたり下痢をしたと報告しています.マンタさんによれば"脊椎動物の体内では(塩素イオンチャネルが阻害されることが)ほとんどおこりません"とのことですが、"ほとんど"とはどういう意味なのでしょうか(どうも言葉尻をつかまえて質問しているようで申し訳ないのですが). 以上より、フィプロニルの使用は最初に述べたように神経質になり慎重に行った方が賢明なような気がします.短時間に簡単に分解する化合物ではなさそうなので、家の中で飼うペットから人体へ移ることは十分考えられ(もちろん極微量でしょうが)、長期的な人体への影響も明らかにすべきと思います.(我が家のゴールデンは43Kg、獣医さんは体重10Kg用と30Kg用を一回に使用するように言いました.全く安全だとも言いました.一回フィプロニル使用量が百mgを越えることになるのではないでしょうか.2回も投与したのですが、そのフィプロニルは我が愛犬の体から出てどこへいったのでしょうか.我が家には子供もいます.)フィプロニルは全く安全と考えておられる獣医さんやペット愛好者のみなさん、どう思われますか. |
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