獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-199906-193

かおりんさんよかったですね。& 獣医の疑問
投稿日 1999年6月16日(水)12時40分 播谷久美子

こんにちは 獣医の播谷です。
 わたしは鳥類の診療はしないので オウム病については くわしくないのですが かおりんさんの今回の件は とても気になり 陰ながらやきもきしておりました。モモちゃんの糞便の抗原 おそらく菌分離されたとおもいますが 陰性でなによりでした。
 オウム病にかぎらず 動物を飼っている人が からだに変調をきたすと ペットのせいにされることは結構あるのです。本当にその可能性がある場合もありますが 相談された獣医の見解からいっても的はずれな場合もあります。
 そこで 人を診ておられるお医者さんに伺ってみたいことがいくつかあります。
 わたしは 約10年前に細菌性の肺炎で10日ほど入院したことがあるのですが 入院先の病院では 肺炎の起因菌についてきちんと調べてくれました。オウム病や マイコプラズマなども抗体検査をしたように記憶しています。結果が陰性だったことも知らしてくれました。
 病院で オウム病と診断するには 発病時点で 抗体検査をおこない 怪しい場合はペア血清をとって確定診断するのが正しいように思うのですが オウム病の診断手順というか 確定するまでのプロトコールのようなものは きまっているのですか。
 かおりんさんが オウム病であると確定診断されたならば やはり モモちゃんから感染した可能性は否定できないと思うのです。モモちゃんにたいする投薬によって菌の排泄がなくなった可能性もあるからです。このような場合 医師は鳥を手放しなさい と指導するだけでは ひどく片手落ちのようなきがします。もし 本当に手放した場合 手放されていった先で また菌をばらまくかもしれません。
 もし 私が獣医師として相談されたなら 最初にその鳥の糞便からの菌分離をおこなうとともに 結果がでるまえからただちに 鳥にドキシサイクリンを投与始めると思います。と同時にその鳥の世話をする場合にだれであろうとマスク ゴム手袋をつけて できるだけ 排泄物に接しないよう指導します。もし 菌分離の結果が陰性なら薬の投与をやめて この子は大丈夫とつたえますし 陽性であれば その鳥におおじたオウム病の治療をプロトコールどうり 菌排泄がなくなるまで続けるでしょう。
 オウム病は 率は低いといっても 死亡することもあるときいています。
 オウム病と診断した場合 医師の側からの指導について きちんと決まったものがあるのかどうか 知りたく思います。

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