ペット業界に十数年携わっているものです。
仕事柄、動物病院に結構深くかかわり、それなりに内情は知っています。
最近、狂犬病についての投稿がやりとりされていたので思ったことを一言。
　狂犬病の予防接種は、獣医師の営利を抜きにして、必要であると思います。
なぜなら、絶対に流行してはいけない致死率100%の人畜共通感染症だからです。
もし、１頭でも発症したということになると、おそらくマスコミがさわいで、
パニックに陥った人々に惨殺される飼い犬、発生した地域での犬狩り、
動物病院での診療拒否などが続出すると思われます。人間の犠牲者が出たら、
感染の可能性のある哺乳動物の立場は完全に失われるでしょう。
　接種方法も現在行われている集合注射（役所などから通知がくるので多少
強制力がある）が接種率を高く維持するために有効であると思います。
集合注射を避けたいのなら、病院でも接種して、同じように鑑札も交付されます
　接種料金についても、高いという意見もありましたが、屋外で、どんな狂暴な
犬がやってくるかわからない状況で（噛まれて手をけがすると診療も手術もでき
ない）アルコール綿で消毒して針を刺して、痛さに思わず振り向いた犬の牙を
かわすというような危険な作業に対して、獣医師が受け取る報酬は、決して
高すぎるということはないと思います。
　動物病院は儲け主義、と考えている方も多いと思いますが、そのハードな仕事
総合病院並みの設備にかかるコストとかを考えると、けっして儲かる商売では
ないと思います。
　好きじゃなきゃやってらんないよ・・
　そんな先生に診てもらえば、納得いく診療が受けられる確率が高いと思います