獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-199910-13

RE 猫の眼球膿瘍?
投稿日 1999年10月3日(日)11時45分 田口正行

保護した猫さんは子猫でしょうか?それとも成猫なのでしょうか?
3匹同時に保護されているようなので、子猫を拾われたのかな、と考えての説明をさせて頂きます。

もしも今回のような子猫で眼球(それも両眼に)に腫瘍というと頻度からは殆ど可能性の無い話だと思います。
おそらくは腫瘍では無くて膿瘍の事だと思います。

子猫では、新生児眼炎またはウイルス性鼻気管炎が激しい結膜炎を起こす病気として考えられます。
結膜炎を放置すると角膜炎から潰瘍を形成して角膜の穿孔を起こしたり、眼球内に感染が入って眼球炎を起こすことがあります。
おそらく今回の子猫さんはこの眼球炎を起こしてしまっている物でしょう。
眼球炎(全眼球炎)では視力が期待できない状態になることもしばしばですし、もうすでに視力が失われている可能性もあります。
そうであれば眼球の摘出をおこなっても視力に影響は無いことになりますし、主治医の先生がこのままでは命に関わると判断されているのであれば僕は眼球摘出も考慮していいのでは?と思います。

視神経は12本の脳神経の2番目の神経です。ここに感染がおこると可能性としては上行性に脳炎を起こすことも考えられるからです。
また、同時に上部気道炎があればこちらの治療を行う必要もあると思います。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。