獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-199911-206

マルチレス
投稿日 1999年11月27日(土)15時09分 プロキオン

11月25日の ドラえもんさんへ
ドッグフードの品質検査は、各地の消費生活センターで実施
していますし、国民生活センターの機関誌がよく取り扱って
くれています。
私はこの検査結果をよく利用させて貰っていますので、市場
に出たばかりのフードを私から勧めるということはありませ
ん。むしろ、飼い主さんに様子をお聞きする方です。
変敗や変質品はむろん論外ですが、メーカーがどのように対
応するかには注意しています。

11月25日の みーたさんへ
希望を持たせるような安易なことを言ってしまって申し訳あ
りません。 尾を自分でかじっているのでしたら、断尾の適
応の可能性が高いと考えられます。

11月26日の kananさんへ
フェレットの腎不全とのことですが、どのレベルの腎不全な
のでしょうか? 尿石との関連で言われているのなら、急性
のようにも考えられますが・・・。
尿石も 最初シュウ酸で次がスツルバイト(燐酸石)とのこ
とですが、シュウ酸石は酸性尿で結晶化する石ですし、スツ
ルバイトはアルカリ尿で結晶化します。これもどのくらいの
期間のできごとでしょうか? あまり短期間では生じないこ
とのように思います。
尿のpHをもう少し厳密に短い間隔でチェックされたら、糸
口が見つかるかもしれませんよ。

11月26日の あーさんへ
私は、避妊手術は最初の発情終了後にとお勧めしていますが、
乳腺腫の回避という目的なら、未発情の状態の方が理屈から
言えば、正しいと思います。
どちらにも、一長一短がありますので、どちらが正解という
ものでもありません。手術をする獣医師の考え方次第です。
単に避妊が目的であるのなら、あーさんの考えに沿った獣医
師に手術して貰えば良いのではないでしょうか。

11月26日の ありさんへ
ACE阻害剤は対症療法薬ですが、延命効果は確実に期待で
きると思います。
そもそも、心臓病の場合は心臓の弁・建索の交換、あるいは
心臓そのものの交換が根本的な治療です。それ以外は、どの
ような薬剤であろうと対症療法です。根本的な治療が実施で
きなければ、対症療法で治療するしかないと考えます。

「イソソルビド」や「ニトロテープ」は書き込まれている現
在の疾病ステージでは適応と言えるでしょうか? むしろ心
筋の消耗をより早くに招来する可能性を検討しなくてはなら
ないかもしれません。
私はQOLという言葉はあまり好きではありません。治療と
いうものは今の状態よりも良くすることに目的があるのです
から、根治を目指すものであろうとなかろうと、QOLを無
視した治療はないと考えています。(あるとしたなら、それ
は実験と呼ぶべきかとおもいます。)
その意味においては、何もしないというのは疾病の進行を容
認することになりますので、QOLではありません。
苦痛でも痛みでも、根治させられなくても、患者の負担を軽
減させてあげるのがQOLであり、治療なのです。

私の病院では、心雑音だけしか症状が出ていない場合はAC
E阻害剤は、その時点では出していません。つまり、今のあ
りさんのところの状態です。
何故なら、ずーっと服用し続けていかなくてはいけない薬で
すから、簡単に服用を中止されては困るからです。
# 臨床症状が見られない場合はこれがしばしばあります。

散歩中に歩けなくなるとか運動不耐性が出てくると、飼い主
さんが自らの目で薬の効果を確認してくれます。この方が薬
の服用を続けてくれます。
# 本質的には心雑音も臨床症状ですから、この時点から服
  用するのが望ましいのですが。

ありさんのところでは、フィラリアの予防薬も服用していな
いのでしょうか? チュアブルタイプのものを投薬されてい
るのなら、投薬そのものは不可能とも思えませんが。
フィラリアの予防薬も服用していないということであれば、
心臓病の心配をするのも矛盾しているようにも受け取れます。

フィラリア予防薬はきっと服用されていると思いますので、
工夫しだいで服用してくれるはずですよ。頑張って下さい。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。