獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-199911-66

RE 抗生物質の長期投与について
投稿日 1999年11月11日(木)20時11分 田口正行

膀胱炎に対する抗生剤の使用期間ですが、獣医師向けの成書では一般に3週間以上の使用がすすめられています。
これは中途半端な治療で起因菌が残っていると再発しやすくなり、薬の効果が悪くなるためと考えています。
ちなみに最近上梓された犬の診療最前線(インターズー社)では再発性の膀胱炎では4から6週間の使用を指示しています。

1日2回を1回に減数することについては、殺菌的な抗生剤では有効血中濃度以上の時間がある程度維持できれば1日の投与回数は1回でも大丈夫なはずですが、それでも場合によっては2回/日の投薬を行うこともあります。
尿路系の感染症でよく使用されている、ニューキノロン系の抗菌剤は本来1日1回の投与で発売されたのですが、効果が悪くなって来ているために本当に効いてほしい時には2回/日での使用をする場合があります。
ということで、返事になっているでしょうか?
抗生剤の使用方法は本来起因菌を調べて、その感受性の上に薬を選択すべきなのですが、人の検査センターの対応に問題がある場合も多く、また検査に時間と費用がかかり、患者負担を増大させてしまう問題もあって、なかなか理想通りの投与が出来ないでいます。


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