意見交換掲示板過去発言No.0000-200001-116
獣医師イブからのレス |
投稿日 2000年1月17日(月)12時50分 イブ
Re.ねこの点滴 みえさん、こんにちは。 獣医師のイブです。こちらでの発言は本当にお久しぶりです。しばらく見ない間も、たくさんの書き込みがありびっくりしています。 さて、本題に移りますが、みえさんの猫ちゃんが受けた点滴は、急速皮下点滴というものだと思います。 猫は人間と比べて皮下の結合組織が比較的ルーズなので、あまり痛みを感じさせずにある程度大量の液を注入する事が出来ます。 背中が濡れていたのは、そこの部分に針を刺して点滴補液が行われたからです。 皮膚の弾力が普通の子より弱かったり、少し太めの針を使った場合、または、その猫にしてはちょっと多く注入しすぎてしまった場合等に、注入後液があふれてきてしまうことがあります。 でも、あふれていたからといって、とても重大なトラブルにはなりませんし、全部流れ出てしまうという事も考えられませんので、その点は安心してください。 点滴とは、普通、静脈内点滴のことを言う場合が多いのですが、中には皮下点滴のことを点滴とおっしゃる獣医師もいるかもしれません。不思議だなと思ったら、その場で聞いてみましょう。きっと丁寧に説明してくれるはずです。 それともうひとつ、みえさんの猫ちゃんが受けた点滴は「便を流す点滴」ではないと思います。ふつう、便を流すように液を入れるものは「浣腸」といいます。 たぶん、点滴をした理由は、脱水か栄養状態の悪化があるのでそれを改善し、全身状態を良くすると便もするようになるかと思われたからだと思います。 メール上では「たぶん」の発言しかできず申し訳ありませんが、またなにかありましたらご発言下さい。 Re.ネコの尿道疾患について ルビリンさん、こんにちは、獣医師のイブです。 ♂猫で尿道が結晶で詰まりやすい子は、けっこういますね。特にこの寒い季節に症状が現れやすくなる傾向にあります。 処方食というのは予防にかなり効果のある場合が多いのですが、処方食を食べているのにもかかわらず再発を繰り返す子というのもいるのが事実です。 その都度、カテーテルを通して尿を抜いたり膀胱洗浄をしたりしなければなりません。カテーテル挿入の際には、尿道が多少也とも炎症を起こしますのでこれがまた、さらなる尿道狭窄を引き起こしてしまう場合もあります。 また、尿路閉塞をしょっちゅう起こすことによる腎臓への影響も考えなくてはなりません。 手術をするかしないかは、そういったことも含め主治医によく話しを聞き、判断してください。 私は、処方食療法もしっかりやっているにもかかわらず、年に3回以上閉塞症を起こしてしまうような子には手術をすすめます。 また、処方食は、それと水だけで維持した場合に一番効果が現れるものですから、牛乳やおやつ、人の食べ物などをちょこちょことあげてしまっては効果は半減してしまいますので要注意です。 Re.家中に『おしっこ』をしてしまいます 三木さん、こんにちは、獣医師のイブです。 そのような症状の場合、病気が原因で起こっているのか、精神的要因で起こっているのかを見極めることが、大変重要です。 メールでは、的確に診断を下すのは無理だと思われます。動物病院へ行ってください。 休日にでも、猫ちゃんの1日の生活の様子を事細かく観察し、特に食欲、元気、尿の回数、一回に出ている尿の量、尿の色、尿をする場所、便の様子、最近見られるちょっと変わったしぐさなどに気をつけて観察して見てください。 病院に行く時、「おしっことかウンチは外でしてくるのでわかりませ〜ん」では話になりません。外に猫ちゃんが出た時は、名探偵をきどって尾行して調べてください。 三木さんの場合、尿検査は絶対必要と思われますので、猫ちゃんのおしっこを採取し、ぜひ持参してください。 尿検査には、出きるだけ新鮮な自然排尿のおしっこがいいのです。がんばってください。 Re.ウサギの、突然死 ショコラさん、こんにちは、獣医師のイブです。 突然のご不幸、さぞやショックだったことでしょう。 確かに、文面から推察するに、痙攣をおこして死んでしまったようです。 下痢が死因と直接関連があるかどうかはわかりません。 痙攣も、痙攣で死んだのか、死ぬときに痙攣を起こしたのかもよくわかりません。 低血糖とか、電解質異常とかも考えられますが、今となってはわかりません。 突然死の死因は、死亡直後に病理解剖でもやらなければわからないことが多いものです。 かわいそうなことではありますが、冥福を祈り、新しい子に愛情をそそいであげましょう。 |
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