意見交換掲示板過去発言No.0000-200003-222
培地の選択 |
投稿日 2000年3月22日(水)14時52分 プロキオン
>にゃおみさんへ レスが無事採用されているか確認にきたら、すでに質問が 書き込まれており、う〜ん、素早い! いや、ウサギの方は勉強熱心で頭が下がります。 パスツレラの培地は、特殊な目的をもった選択培地でなけ れば、なんでもかまいません。 それこそ、ハートインフュージョンでも普通寒天でもかま いません。先程、書いたように血液になじみがありますの で、栄養成分として血液を含んでいれば、コロニーの形成 がないということは まず考えられません。培養条件も好 気下で充分です。 血液が入っていると、むしろ増殖が良すぎて、コロニー同 士が癒合したり、他の細菌とコンタミンしてしまい、単離 が面倒なくらいです。 検査材料の量としては、1エーゼ(1白金耳)のわっかに 相当する量があればOKです。細菌の菌量を測定したり、 再検査の分を含めても1mlあれば、良いと思います。 では、何故分離がむずかしいという話になるかというと、 やはり疾病のステージがあると思います。 先程も言ったようにウイルス性のクシャミ・鼻水でもスナ ッフル病とされると、むろん菌分離ができない場合があり ます。疾病が進みすぎて菌の発育に不適当な環境になって いる場合も考えられます。これには、生体因子の場合と抗 生物質が投与されてしまっていたりがあります。 検査材料を採取してからの時間も関係してきますね。検査 材料の保存方法もバカにできなくて、冷蔵庫の中で死なせ てしまうこともあります。 漫画「動物のお医者さん」に登場する菱沼さんは、よく細 菌を死なせてしまいますが、細菌も生体の外では案外デリ ケートなところがあるものですよ。 本当は、材料の採取も培養する人間が採材して、直ちに培 養にとりかかれると結果も違ってくるのでしょうね。 |
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